8月以降厳しい状況が続く熊野灘パヤオ。夢を追いかけ性こりもなく、9月7日に三重県志摩市和具の遊漁船に単独釣行した。午前5時半に出船。私は大ドモを選択し、電動タックルにエビング、手巻きにジグをセットした。3回連続ボウズの後、前回はキメジ4匹と納得のサイズがヒットしない状況が続いている。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋)
パヤオでエビング釣行
8時前に2番パヤオに到着。潮はゆるゆるで流れは弱い。早速イワシのワームを刺したエビング仕掛けに、ウロコジグ400gシルバーを装着。15分ほど待ち、8時ちょうどに開始となった。
マグロは80~100mラインを何度も通過する。ライン出しで120mまで落とし、いつも通りビーストマスターの速さ16でシャクり始めた。
隣にサオを並べる常連4人組はジギングやエビングなど、思い思いの釣り方で開始している。他船は3日前にジグで良型を取り込んでいるので、どちらに分があるのか分からない。エビングで開始早々のヒットを期待したが、反応はない。
20分経過したところでいったん回収し、潮上りとなった。すると、ミヨシのエビングアングラーにヒット。しかしハリ外れ。タナは100mできたらしい。2流し目はワームをダイワのスティックにチェンジ。ケイムラクリアとクリアブルーの2個付けだ。早速130m落として、シャクリを開始。しばらくシャクッていると、グンッとティップが舞い込んだ。時刻は8時25分。
30kg超えキハダ浮上
強くアワせて、テクニカルレバーをマックスに。船長にヒットコールとタナを告げた。ラインが滑りだしたので、ドラグを徐々に締めていく。30mほど出されたところで停止した。早速巻き取り開始。前回はギンバルファイトだったが、ロッドのしなりが巻き取りロスとなったので、今回は最初からリールファイト。ストレートポンピングでやろうと決めていた。
取り込み場所を確保するため、トモからミヨシへ移動。利き手の右手親指でサミングしては、左手でピックアップボタンを押しながら、1mずつ着実に巻き取っていく。途中何度もいやいやするように強烈な引きを繰り返す。全身から汗を吹き出しながら、何とか引き寄せてきた。
水面下に映るシルエットはイエローボディ。リーダーが入ると、残る体力を振り絞ってポンピング。水面下で回り出したので、前方へ出た際には強引に巻き取り、船底に向かうときは耐えた。一気に引き寄せると、ついに船長がテンビンをつかんだ。
船長はリーダーを手繰り寄せ、一発でモリ打ち成功。無事船上へ引き上げてくれた。うれしい瞬間だ。
キハダが船上で大暴れするなか、船長とがっちり握手を交わし、待機してくれたアングラーにお礼を述べた。30kgを超えたキハダマグロだ。前回に続きシングルファイトで、それも20分という最短時間で獲れたことが何よりもうれしかった。
自己記録更新の歓喜
休憩後、再開。またくるかも……と釣れる気満々でロッドを振ったが、11時ごろに2kg程度のキメジがお目見えしただけで終了。渡船場に戻り検量すると、意外に重くて35kg。自己記録更新だ。
夢の50kgクラスのシングルファイトは無理だろうと思い込んでいただけに、体力的な自信につながる1匹となった。これも船長を始め、同船してくれた常連仲間の励ましのおかげだ。
<週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋/TSURINEWS編>
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