ロックフィッシュの新たな攻略法 根魚クランクゲーム。クランクベイトと言えばバスフィッシングの定番ルアーだが、バスの場合とは異なるロジックでルアーを操作する。今回、この釣りのノウハウとともに、ソルトルアーでお馴染みのアクアウェーブスタッフによるフィールドでの実践の様子をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部 五井)
速攻でファーストフィッシュ
キャスト開始後、数投したところでヒット。廣常さんがキャッチしたのは25cmほどのタケノコメバル。
続いてカラーをグリーンゴールドに変え、すぐにカサゴを手にした。
根魚クランクの操作法
ここで、廣常さんが実践していたクランクベイトの操作法を以下に紹介する。
(1)ボトムまでは速巻きして一気にレンジまで到達させる。
(2)リップが底に当たったら巻くのを止め、一瞬ルアーを浮かせ底から離す。
(3)ルアーの泳ぎがギリギリ感じ取れる速度で巻いて魚の着き場の上(または横)を通過させる。
(4)再びリップが当たったら②の操作で障害物を回避したり、水深の変化に対応する。
以上のように、バスの場合に比べてスローで静かな操作が必要。その理由は魚の性質の違いにある。
ボトム付近を遊泳してエサを探し回るバスと異なり、根魚は穴や着き場から見上げて目の前を通過するベイトを狙っている。ボトムへの少しの干渉音はアピールになるが、過剰なボトムノックは穴の住人にプレッシャーを与えてしまう。
また、根魚は激しいクランクアクションも好まない。好奇心や闘争心の強いバスと異なり、根魚はあくまでエサ(自分より脆弱な存在)と認識してルアーを捕食するからだ。
より深いレンジに対応し釣果追加
日没後、しばらくカサゴのヒットが続いたあとポイントを移動。ここも護岸の足元から10mほど先まで捨て石がスロープ状に入っている。捨て石の範囲をくまなくチェックしたいところ。満潮を迎えているため、水面から魚の着き場までの距離が遠くなっている状況だ。
ここで、廣常さんはルアーをMIYABIS(ミヤビス)45XDに変更。このルアーの潜行深度は4m強あり、これなら捨て石地帯の最深部まで到達できる。何回かキャストしたところで、廣常さんは狙い通り20cmクラスのカサゴをキャッチした。
なお、ミヤビス45DRと45XDは単に同じサイズでリップだけ大きいというルアーではない。潜行深度を深くするためにはリップの大型化が必要だが、根魚が好む適度なクランクアクションを壊さないよう、ボディ幅をスリム化して縦方向の浮き抵抗を削減。さらに、フックアイをルアーの前後に対して垂直(一般的には水平)にするなどの調整を施し、理想的な泳ぎと潜行深度を両立させた。
なお、DR、XDともリップの喉元にシンカーが施されており、巻き始めてすぐの時点で前傾姿勢となる。巻けばすぐ潜りだすレスポンスの良さもこのルアーの優れた点だ。