今年のシーバスフィッシングは、秋の荒食いにまだ遭遇していない。数も型もそこそこ釣っているが、イマイチ続かないし、何よりムラがあり過ぎる。天候も安定しないので、ますます狙いにくい時期を過ごしているが、やはり秋は一発大物を狙いたい。それも、50cmや60cmではなく、その上のサイズを陸っぱりから釣りたい。そう考えた時、過去に何度か70cm級を仕留めた河川があった。そう、それが村田川だ。数こそ出ないが、大物は間違いなく狙える。そこで今回は、村田川へランカーサイズを狙って陸っぱりからシーバスを狙った。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・宮坂剛志)
執念で76cmをキャッチ
ナイトゲームは一気に下り、上を国道が走るメジャーポイントへ入る。ここはいつも数人の釣り人がいて、スレきっているポイントだ。だが、この日はなぜか誰一人いない。しかし、流れが弱まる岸際で単発ながらボイルが発生している。
さっそく橋脚の流れを利用して、フローティングミノーを岸際までゆっくり流すと、小さいアタリがきた。すかさず合わせると、とんでもない重量感が伝わる。
ボラのスレかと思ったが、迫力のエラ洗いでシーバスと確信。ドラグが悲鳴を上げる中、どうにか寄せて来たが、かなりの大物サイズに震えた。最後の抵抗は凄まじいものがあったが、こちらも逃せない執念で釣り上げた。
計測してみると、何と76cmもあった。陸っぱりからすると十分過ぎるサイズではなかろうか。もう十分、と思いながらその後も数時間粘ってしまったが、この日はこの魚のみであった。
ルアーを流すことがポイント
今回のポイントはどこもスレ切った感があったが、それでも良型を仕留めることができた。やはりこのような場所では、ルアーをいかに自然と操作するかが釣行を左右する。つまり、巻かない釣りだ。
川の流れを利用してシーバスが待ち構えているポイントへごくごく自然にルアーを流すことができるかに尽きる。ライン先行型とも言うが、実際はラインだけでなく、ルアー自体もコントロールする。
フローティングミノーを使用
ルアーを泳がせ過ぎてもいけないが、全く動かさないのもだめだ。リールをわずかに巻くテクニック。これを簡単にやるには沈まないフローティングミノーが1番だ。
ハデなカラーならば、ルアーの動きが夜でも認識できるし、ラインもコントロールしやすい。どの程度巻いたらどんな動きをするのか、明るい時間に確認しておくことも重要だ。
秋はシーバスを最も釣りやすい季節だが、やはり大物を狙うならそれなりに腕を磨く必要がある。夢のある70cmオーバーは、釣った人にしかわからない感動がある。こんな魚を陸っぱりから狙ってみてはいかがだろうか。
<宮坂剛志/TSURINEWSライター>
村田川