例年、伊豆半島では1月から3月、厳寒期を含めて、エサ取りがある程度は気にならないレベルになり、良型口太メジナを狙って釣りやすくなる。ちょうどこの時期は、口太メジナの産卵時期。そういうことからエサを沢山食べて産卵に備えた良型が釣れるのだ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・塩田哲雄)
釣友に43cm良型メジナがヒット
この後、ここまで同じように苦戦していた八木さんの竿が大きく曲がった。それも根元から曲がるくらい。
暫くやり取りを見て、魚が浮くタイミングに私がタモで掬った。デカイ!尾長メジナだ。体高と厚みがある良型。すぐにメジャーで計ると43cmもある。
思わず「八木ちゃん、やったね」と声を掛けた。沈み根が至る所にある中、良く取れた。まだ興奮が冷めやらぬ中、私もやるぞ~と仕掛けを投入。すぐにウキが消し込むアタリが出た。
竿に伝わるかなりの重量感を感じた瞬間、ミチイトから切られてしまう。悔しい。フグか何か分からないが、ミチイトに傷がついていたようだ。釣りをしながらちゃんと点検しないといけない。
釣友に良型のアタリが集中
私がバラした後、八木さんも先程釣り上げた尾長メジナを活かしバッカンに入れて釣り座に戻ってきて釣り再開。コマセを撒くとまだその下でメジナが見えている。25cmの尾長メジナを八木さんが釣り上げた。どうやら、コマセに集まっているのは尾長メジナの群れのようだ。
ここまで釣れているのは全て尾長。と考えているとまた八木さんが大きくアワセを入れた。先程の引きに負けないほどだ。沖に走り出したので、青物か何か?と2人で考えたが、いずれにしてもじっくりやり取りをしてとアドバイス。潮が下げて足場がかなり低くなっているため、一段低い場所に降りて私がタモ入れをした。
長さ5.5mのタモでどうにか掬うことができた。これも良いサイズだ。よく見ると何と口太メジナ。尾長しか釣れてなかったから驚き。それと同時にサイズも良型なのには更に驚き。40cmの丸々と肥えた口太メジナ。40cmアップのメジナを2匹も釣るなんて、まさに八木ちゃんデーだ。
時間にして8時から10時頃の間にメジナが釣れた。しかしその後の時間帯、メジナは全く見えなくなってしまう。
魚は釣れても40cm超えのアイゴ、イズズミ、アオブダイといった他魚ばかりに終わってしまう。帰港後、港で5月月例会の表彰を行った。見事、優勝は八木さんの尾長メジナ43cmに輝いた。
入梅を迎える時期のメジナ釣り予想
例年水温は更に上昇しながら安定してくる。エサ取りの活性はかなり高くなると同時に、口太メジナ、尾長メジナ共に冬場とはまた違った強烈な引きを楽しませてくれるシーズンとなる。
エサ取り対策が良型を釣り上げられるかどうかの決め手。梅雨グレといわれる時期なので、天候によっては暑さ対策や雨天対策をしっかり準備して大型メジナを釣りに行こう。
<塩田哲雄/TSURINEWSライター>