渓流エサ釣りのマストアイテムは数あれど、「これが無ければまともにフィールドを遡行出来ない」と言っても過言ではないのがウェーダーだ。今回は、渓流エサ釣りにおけるウェーダーの選び方について詳しく紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)
ソールの種類
まずはウェーダーにおける靴底部分である「ソール」に注目していこう。
フェルト
渓流エサ釣りで最も一般的に使用されているのがこちらのフェルト底。フェルトが水を含むと繊維がケバ立ち、摩擦力が高くなる。ツルツルした岩や苔むした岩が多い場所でも滑りにくく、かつ交換も比較的簡単だ。
こちらがフェルトソール(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)フェルト+スパイク
こちらはフェルト素材にスパイクのようなピンが何本か打ち込まれたタイプ。苔むした岩、ゴツゴツした岩にもしっかり引っかかってくれるため、安全性が高い。ただし、状況によってはフェルト部が足場に触れず、ピンのみが当たってしまい滑る事もある。フェルト単体に比べてやや高価なのもネックだ。
ラバー
岩が多いエリアでは、その摩擦力から滑りにくいとされているが、苔むした岩とは大変相性が悪い。山歩きメインで、苔が少ないエリアで釣るならいいかもしれない。
丈の違い
続いて、ウェーダーの丈の違いについてみていこう。
ヒップハイ
パッと見は「ウェーダー素材のやや長めの長靴」といった雰囲気だ。太腿程度までしかないので、見た目通り長靴を履く程度の手間で脱着が可能なため、お手軽なウェーダーと言える。だが丈が短い分、ちょっとしたことで水が浸入しやすいので注意が必要だ。
ウェストハイ
文字通り、ウェスト・腰周辺までをカバーしたタイプ。着用範囲がズボンと同程度なので、暑い時期でもなんとかなる。本流や深場に入ることなく、小さな支流や浅い場所のみをメインとするならば、これで事足りるかもしれない。メインフィールドの水深によっては採用となるだろう。
チェストハイ
こちらは胸部辺りまでをガッチリカバーしたタイプ。一見すると過剰防衛に見えるかもしれないが、本流・支流・源流など、あらゆるフィールドを遡行するならばこれぐらいカバーされていると安心感がある。
欠点は、体を覆う範囲が広いので、夏場はかなりの暑さとなること。逆に解禁直後のような寒い時期は暖かくて快適だ。
こちらがチェストハイタイプ(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)生地の違い
3つ目に、生地の違いについてみていこう。
ナイロン
最も一般的ともいえるのがナイロン素材。広く普及しているため、安価で求めやすいモデルも多い。素材自体が丈夫なのも良い所だ。値段の違いはメーカー物か否かという点と、裏地にメッシュが付いているかどうか。着用時に体に貼り付かなくなるので、予算に余裕があるならメッシュ付き一択だろう。
裏地メッシュはあると快適(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)ナイロン素材のデメリットは透湿性・吸水性が無いこと。内部が蒸れやすい点に注意が必要だ。
防水透湿素材
外部からの水は通さず、かつ内部の水蒸気は通すために蒸れにくくなっている特殊素材タイプも存在する。有名どころで言えばゴアテックス素材だろう。こちらはナイロン素材と比べると値段がぐっと上がるので、フトコロと相談してほしい。
ゴアテックス素材の帽子もある(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)クロロプレン
アユ釣り師が愛用している「鮎タイツ」と呼ばれるアイテムは、大抵がこの素材。ドライタイプと呼ばれる防水素材と、ウェットタイプの2種があり、状況や水温に応じて使い分けることになる。ウェーダーの中では最も高級な素材なので、安価な物でも4~5万程度。やはりフトコロ事情と相談となる。
渓流エサ釣りの最適解
以上を踏まえた上で、渓流エサ釣りの最適解と言えるウェーダーはどのタイプなのか。著者の私見を述べたい。
ソールはフェルト
源流・渓流・里川・本流と、渓流は場所によって大きくその様相が変わる。
共通して言えるのは、水中の石や岩の上を歩く機会が非常に多い上、苔むした場所も多いという事。これらの事から、フェルトソールが最適と言えるだろう。メインとする場所によってはフェルトスパイクタイプもアリだ。
丈はチェストハイ
渓流には強烈な流れがあり、水深が膝くらいまでの場所であっても、太腿の付け根近くまで水が来る。この状態で歩くとなると、正直ウェストハイであれば水没するか否かだ。水が侵入したら釣りどころではなくなってしまうので、水位に対して確実に大丈夫と言えるチェストハイを推したい。
渓流の流れは強烈(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)生地は予算と相談
ウェーダーは安い物であれば数千円で手に入るが、有名メーカーの高級モデルになると10万円近くまで跳ね上がるので、ここは完全に予算と相談となる。初心者ならば藪漕ぎや転倒等で傷が入る事も多いので、ナイロン素材の丈夫なタイプ+裏地メッシュありのものが著者の最推しだ。
ある程度渓流釣りを理解し、良いモデルに買い替えを検討しているのであれば、ランクを上げて防水透湿素材を着用すると快適さが大幅にアップする。暑い時期・寒い時期と使い分けられる予算があるなら、クロロプレンも視野に入れよう。
ウェーダーは命に係わるアイテム
渓流は、ちょっとした転倒が命取りとなる特殊なフィールドだ。もしウェーダー内に水が侵入してしまったら全身水没の危険があるし、岩場での転倒は骨折や竿を折るリスクも孕んでいる。
「これくらいで大丈夫だろう」という過信はせず安全性を最優先とし、フトコロ事情とも相談した上で、納得できる買い物をしてほしい。これからウェーダーを購入する方、もしくは買い替えを検討している方の役に立てれば幸いだ。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>



