船酔いなんて怖くない!専門家に聞くメカニズムと攻略法【徹底解説】

「船釣りはやってみたいけど船酔いが心配」とか、「一度乗ったら酔ってつらい経験をした」なんて人も多いはず。「船酔い」は、日々乗り続けて慣れるという荒療治もあるが、一般アングラーにそれは難しい。ならどうすればいいか。ここでは船酔いのメカニズムと、酔わないための準備などを解説。

TSURINEWS編集部 TSURINEWS編集部

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沖釣りのお供〝アネロン〟

CHCメディカル学術グループマネージャー・伊藤淳さん

話をうかがったのは、釣り業界内で〝よく効く酔い止め薬〟として知られるアネロンを販売するエスエス製薬のCHCメディカル学術グループマネージャー・伊藤淳さん。

伊藤さんは大の釣り好きでシーバスやシイラをはじめ、現在は外房のヒラマサをメインにオフショアジギング、キャスティングで狙っている本格アングラー。ただ、船には弱く、タックルボックスにはアネロンを常備しているとか。

乗り物酔いはなぜ起こる?

乗り物によって起こる〝揺れ〟が原因です。もっとも身近な歩くという行為。当然ながら日ごろ経験しているので、脳が振動や揺れを処理し、平衡感覚を保持してくれます。

ところが、船などの揺れは日常体験しない前後左右の動きだけでなく、さらに上下の揺れやロールが加わり、それが不規則に連続して起こることで、脳が処理しきれなくなってオーバーヒートしてしまいます。

なので、その揺れに対し、体が慣れてしまえば基本的に〝酔い〟はなくなると言われています。例えば小学生のころ、バス遠足などで毎回酔っていたとしても、ふだんの生活のなかで、何度も経験することにより、成人になるころには、バスによる乗り物酔いはなくなることが多いですよね。

ただし、船に関してはふだん経験しない乗り物ですし、釣りが好きとはいっても、せいぜい週に1回乗る程度。なかなか体が慣れることはできません。

下を向くと酔うのはなぜ?

内耳には動きを感知してバランスをつかさどる器官があることは知られていますが、同時に目からの情報も脳に伝わっています。

船釣りで多くみられるケースとして、エサ付けや仕掛けを組む際の細かい作業、または下を向くと酔うというもの。この原因は、耳の奥で揺れを感知→脳が揺れていると判断。

一方で、目から入る情報は一点を見つめているので揺れていない。この二つの異なる情報によって脳が勘違いを起こし、よって脳内がパニックを起こし、自律神経の乱れから頭痛やめまい、吐き気という症状が現れるのです。

酔い止めの多くは興奮状態にある脳を静める成分を配合しています。人によって眠気を感じるのはそのためです。

「船酔い」Q&A

ここからは、よく聞く疑問を伊藤さんへ質問してみた。

Q.手首に酔わなくなるツボがあると聞きますが?

A.たしかに東洋医学的には「ある」と言われていますが、素人がバンドなどで正確に、確実にそのツボを押せるか。どこまで効くのかは不明です。

 

Q.酔ってからでも薬は効くの?

A.他社製品を含め、成分が体に吸収されれば、効果は出ます。ただ、嘔吐により飲んだ薬が吸収される前に体外へ排出されてしまうケースもあるので、なるべく早めの服用を勧めます。酔いやすい人は、乗船の30分~1時間前が目安です。

 

Q.食べ物が影響することは?

A.胃に負担のかかる消化の悪いもの、脂っこい食べ物は前夜を含め避けたほうがいいですね。食べ方としては、乗船の1時間前までに、消化のいいもので軽く済ませる。空きっ腹でも、満腹でもよくないですよ。

 

Q.寝不足はダメと聞きますが?

A.たしかに原因の一つです。寝不足=神経が疲れている状態なので、自律神経が乱れやすい。できれば前夜はぐっすり寝てほしいですが、興奮して寝つけなかったりしますよね。

 

Q.酔いやすい人、酔わない人の違いは?

A.平衡感覚、体幹の強い人は酔いにくいですね。回転運動に対して体が慣れていたり、それに耐えられる人も酔いにくいです。前述しましたが、鍛えたり慣れることで、ある程度は克服できます。よく、運動神経が鈍い人は酔いにくいと聞きますが、それは逆です。

 

Q.あるテレビ番組で、唐辛子(カプサイシン)を摂取すると酔いが緩和されたと言っていましたが?

A.正直、医薬品レベルの効果があるかと言えばノーです。ただ、刺激によって症状が回復するということはあります。辛みであったり、氷を口に含むことでスーッと酔いが和らぐというのは昔から言われています。

 

Q.においが影響することは?

A.よく聞きますね。排気ガスや車内、船内の独特なにおいと、過去の酔ったという経験が脳のなかでセットになってしまっているのです。ゆえに、そのにおいを嗅いだだけで脳が先行して考えてしまう。結果として気持ち的にダメになってしまうケースですね。

 

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