危険外来種「カミツキガメ」の駆除に手応えあり 千葉県は外来生物銀座だった?

危険外来種「カミツキガメ」の駆除に手応えあり 千葉県は外来生物銀座だった?

千葉の用水路で増殖し大問題になっている危険外来生物。その問題について、少しだけポジティブな効果が出てきているようです。

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千葉の危険な外来生物「カミツキガメ」

利根川や印旛沼を中心とした水路網が広がり、水郷と呼ばれる千葉県北部。この地域でここ数年、問題となり続けている外来生物がいます。それはカミツキガメ。

カミツキガメは米大陸原産の大型のカメで、我が国にはペットとして輸入されたものが遺棄されるなどして定着しました。現在では千葉県と静岡県を中心に侵入が確認されています。

危険外来種「カミツキガメ」の駆除に手応えあり 千葉県は外来生物銀座だった?危険なカミツキガメ(提供:PhotoAC)

カミツキガメの性格は獰猛で、不用意に触ろうとすると堅固なクチバシで噛みつかれ、大怪我を負ってしまうことがあります。また繁殖力が高く、動物性植物性問わず様々な餌を捕食するため環境への悪影響も大きいことから「特定外来生物」に指定されて駆除が進められています。

駆除に一定の効果あり?

千葉県はカミツキガメの生息に適した環境が多いようで、全国でも最も大量の個体がいるとみられています。ピーク時の2015年ごろには13,000匹ほどと推定されていました。

しかし千葉県はカミツキガメの増殖に対して手をこまねいていた訳ではなく、2006年から大規模な駆除活動を進めてきました。期限付きの駆除対策職員を設置したり、専門家を招いて行われた活動ではのべ20,000匹以上のカメが駆除されたとみられています。

危険外来種「カミツキガメ」の駆除に手応えあり 千葉県は外来生物銀座だった?カミツキガメ(提供:PhotoAC)

繁殖力の高いカミツキガメでもこの規模での駆除には勝てなかったようで、現在の生息数はピークのころから6割強となる8,000匹程度だと推測されています。県はこのまま駆除を進め、2029年度までに4,000匹程度まで減らすことを目標としていくとのことです。

「外来生物銀座」千葉の現状

一方で、千葉県に蔓延する外来生物はカミツキガメだけではありません。当県は他県と比べて面積が大きく、多種多様な環境があるため、「外来生物銀座」と呼べるほど沢山の種類が棲息しています。

近年最も問題視されているのは「史上最悪の侵略的外来生物」とも呼ばれるナガエツルノゲイトウです。この水草は猛烈な生育力で各地の水路や池沼をあっという間に埋め尽くし、他の生き物が棲息できなくなってしまいます。

危険外来種「カミツキガメ」の駆除に手応えあり 千葉県は外来生物銀座だった?ナガエツルノゲイトウ(提供:PhotoAC)

また魚類では、霞ヶ浦から利根川水系に侵入したアメリカナマズが猛威を奮っています。他にもブラックバスの一種であるオオクチバス、ブルーギル、オオタナゴなどの特定外来生物が数多く棲息しています。

哺乳類ではアライグマやキョン、アカゲザルといった種が生態系に問題を引き起こし、特定外来生物に指定されています。これらの生き物は全てカミツキガメ同様に駆除が進められていますが、増殖に歯止めすらかけられていないのが現状です。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

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