吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【ひと癖ある段差の底釣り#1】

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【ひと癖ある段差の底釣り#1】

テーマは「ひと癖ある段差の底釣り」。今回は栃木県小山市にある吉森へら鮒センターにおいて定番とも言われる大段差の釣りを極めようと、アウェーの吉田が乗り込んだ。取材日は1月13日(土)。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)

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淡水の釣り ヘラブナ釣り

吉森へら鮒センターで段差の底釣り

さあ、今年も段差の底釣り(以下段底)が活躍するシーズンが到来した。早いところでは12月くらいから、この釣りが釣果の上位を占める所も現れ始めている。

今回、吉田が訪れた吉森へら鮒センターもその中の一つで釣果表の上位を独占する日も珍しくないほど。ではなぜ段底が強いのか?

吉田康雄

「渋いからこその段底ですが近年は魚の活性に関わらず、厳寒期に入れば段底みたいな流れになってますよね。まあ釣り場によっては段底が効かない所(段底では勝てない)もあるにはあるのですが」

 

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【ひと癖ある段差の底釣り#1】段差の底釣りが人気の吉森FC(提供:週刊へらニュース編集部 関口)

なぜなんだろうか?

吉田康雄

「そもそもバランスの底釣りでは勝負にならないからがイチバンなのでしょうけど、それでも底釣りファンにとっては、たとえハリ1本でも底に着いていれば底釣りチックなアタリで釣りが楽しめると言うのもあるのではないでしょうか」

 

だよねー。底釣りファンって多いもんね。

吉田康雄

「あとは単純に釣りが簡単だからとか」

 

簡単?そうかなぁ、簡単かなぁ?

吉田康雄

「いえ、ちょっと語弊がありましたね。でも考え方はすごくシンプルだと思いますけど」

 

というと?

ロングハリスが必須

吉田康雄

「上エサで魚を寄せて下エサを食わせる。つまりセット釣りなわけですが、宙と違ってバラケはそれより下へは漂わない。ゆえに宙では気をつけなければならない下ズリを気にする必要がないわけです」

 

なるほど。

吉田康雄

「しかもバラケが切れてからは単に1本バリの底釣りと何ら変わりがないわけです。ゆえに底釣りが苦手でもない限り、宙のセット釣りよりも取っつきやすい釣り方だと思うんですよね」

 

なるほどね。それは確かにそうかもね。でもそれが今回のテーマにどうつながるの?

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【ひと癖ある段差の底釣り#1】波乱万丈の幕開け(提供:週刊へらニュース編集部 関口)
吉田康雄

「吉森さんの段底は、極端にハリス段差が広いんですよ。しかもそれは魚の活性の有無ではなくて、単に下バリを底に着けるためなんです」

 

要するに下バリを長くしないと底が取れないからってこと?でもだったら竿を伸ばせばいいだけのことじゃん。

吉田康雄

「そうなんですが、吉森さんで上位を占める釣りを見てみると多くが規定最短付近の竿を使ってのロングハリスがとても多いんですよ」

 

水深にもよるんだろうけど吉森さんの場合、バランスなら9~10尺で底に届くところを、あえて1~2尺短い竿を使って段底をやるわけね。

吉田康雄

「はい。ゆえに下ハリスを伸ばすか、もしくは仕掛けバカを出さないと底に届かないわけです。ただ愛好会のルールでは仕掛けバカはNGと聞いたこともありますので、だとすれば7~8尺竿で底を取ろうとするなら、かなりのロングハリスとなるわけです」

 

釣り座138番に入釣

それだけ手前(桟橋直下)を狙うメリットがあるってことかな?

吉田康雄

「それもあると思います。たとえば手前だと型がいいとか。ですが活性に見合わないロングハリス(大段差)はかえって釣りを難しくしてしまいます。しかしそうでないと底に届かない。ゆえにひと癖ある段差の底釣りとなるわけです」

 

なるほどね。ではノーマルハリスで底に届く竿の長さではなく、今回はあえて吉森さんの常連が多用する段底にチャレンジしてみよう。そういうことだね。

吉田康雄

「はい!」

 

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【ひと癖ある段差の底釣り#1】吉森へら鮒センターの概況(作図:週刊へらニュース編集部 関口)

そんなわけで吉田が入釣したのは、事務所から見て奥マスの釣り座138番。バランスの底釣りなら9~10尺竿が妥当な水深を、あえて7尺を継ぎ準備を始めるも底ダテの段階からつまずく。

吉田康雄

「あれーっ、かなりハリスを伸ばしたつもりですが、それでもまったく底に届きませーん」

 

やれやれ先が思いやられる(笑)。

次回も「ひと癖ある段差の底釣り」です。

<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
吉森へら鮒センター
この記事は『週刊へらニュース』2024年2月2日号に掲載された記事を再編集したものになります。