PEライン巻いたリールnoトラブル対策『スプールに水を汲む』とは?

PEライン巻いたリールnoトラブル対策『スプールに水を汲む』とは?

さあ釣るぞと、その日の一番最初のキャスティングや、タナへ仕掛けやジグを下ろす時。ラインの送り出しにスムーズさが欠けて、途中でぎこちない動きや、場合によってはライントラブルが生じることがあります。特にルアーでは、狙い通りにキャストできなかったり、ジグの動きが悪くなったりしますが、実はこれはPEラインに起因することです。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・丸山明)

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丸山明

ゴムボートから始めたボート釣りも25年を過ぎ、もうover60です。釣りを極めたいです。

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「スプールに水を汲む」とは?

聞きなれない言葉の「スプールに水を汲む」とはどういうことなのか、PEラインを1回水に濡らす、釣る前に軽く投げたり、ゆっくり落としたりで、ラインの網目に吸水をさせることです。

お気づきの通り、最初のラインの送り出しはスムーズさに欠け、ゴリゴリ感があります。軽い仕掛けやミノーをキャストしたり、ジグや仕掛けを送り出す時に、このゴリゴリ感がトラブルを招くことがあり、リスクのある第1投です。

抵抗を受けながら、スプールからラインが解けていくように送り出されるので、キャスティングの場合は、ラインとガイドのトラブルや、思うところに着水できないリスクがあり、タナへジグやオモリを落として行っても、抵抗で止まりかけるようなこともあります。最悪、バックラッシュのリスクもあるので、注意したいところです。

PEライン巻いたリールnoトラブル対策『スプールに水を汲む』とは?一度ラインを濡らすことで送り出しがスムーズになる(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

PEラインが硬くなる理由

PEラインは、ご存じの通り編物ですから、使用後に水洗いをしても完全に塩分を除去できず、使用後の乾燥で微細な固着を引き起こしてしまいます。水と触れさせることにより、その塩の微粒子を水で溶かし、元のしなやかさに戻します。

これが、スプールに水を汲むという振出の儀式です。主には、海水で使用した塩が原因で、ラインの繊維の中で液体が固体に変化している状態です。さらに、スプールのラインは前回の巻き込みですから、レベルワインドの動きに合わせ、スムーズに糸を送り出せるように慣らします。また、前回最後にドラグが鳴るような魚のやり取りをしている場合も、かなりぎっちりスプールにラインが巻き込んでいるので、ほぐすことも重要。ラインを正常に送り出す、最初のアクションです。

PEライン巻いたリールnoトラブル対策『スプールに水を汲む』とは?使用済みラインは塩分が災いする(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

1投目は「濡らす」に特化

水は、海水でも淡水でも自然の潤滑剤で、特に吸水があるPEラインには、潤滑剤となってライントラブルを防止します。釣りは2投目からにして、1投目は水を汲むことだけを意識するのがトラブルレスです。

軽く投げたり、途中まで落としたら巻き上げるなどをすると、吸水したPEラインは、まさに水を汲んできて、スプールに残っているラインにも水分を与え、滑らかなラインの出し入れができるようになります。

バーチカルに落とす場合は、ライン送りに緩急が出るのでバックラッシュに気を付けて、ゴリゴリ感を我慢することもできますが、特にキャスティングの場合は、リールの種別に寄らず水を汲むように少し手間をかけるといいです。

PEライン巻いたリールnoトラブル対策『スプールに水を汲む』とは?直下に落とす場合も、油断をするとバックラッシュの原因になる(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

軽いルアーをキャストする場合、足元へいったん落として、その上で第1投は軽く投げるのを心掛けています。塩分がする悪さは金属だけではなくラインにも影響します。準備を丁寧に行うとトラブルなく釣りが楽しめると思います。

PEライン巻いたリールnoトラブル対策『スプールに水を汲む』とは?特に軽いミノーのキャストは、手間をかけて水を汲む(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

<丸山明/TSURINEWSライター>