クロダイは、人気釣りターゲットの代表格とも言える魚で、海釣りアングラーにとっては身近な存在です。れっきとしたタイの仲間ですが、どうしても臭みや美味しくないイメージが付きまとうために釣れても食べない人は多いはず。「何処にでも居る」からこそ食味の評価が分かれてしまう魚とも言えます。今回はクロダイの食味について触れた上で、美味しく食べるための下処理方法について解説します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・杉本隼一)
夏のクロダイを美味しく食べるコツ
ここからは、クロダイを美味しく食べるための下処理方法について説明します。
1. 綺麗な魚を選ぶ
根本的な問題になりますが、美味しいクロダイを食べるなら臭みのない個体を選ぶのが重要です。夏場だけではなく、クロダイはどの季節でも目利きが重要になります。
黒っぽい居着きの魚や痩せた魚はNGで、魚も大味で美味しくありません。銀色で美しく、全身に張りがある個体がベストです。大きさは35cm~45cmを目安に選ぶと失敗が少なくなります。
2. 必ず血抜き処理をする
夏は特に重要な処理で、血抜き処理は臭みの発生と鮮度低下を防ぎます。夏場は魚の鮮度低下が早いため、少しでも鮮度低下を遅らせるのが重要です。
また、血液が身に残ってしまうと臭みの原因になるため、血が残っていない綺麗な白身を目指して丁寧かつ確実に血抜きをしましょう。
3. 内臓を早めに除去
胃の内容物が臭みの原因になりやすく、夏のクロダイを捌くと高確率で貝の破片が出てきます。これらをそのまま残しておくと臭みが身に移ってしまうため早めに取り除くのがおすすめです。
下処理の際は可能な限り胃袋を破らないよう、丁寧に包丁を入れましょう。
4. 寝かせてドリップを出す
釣ったクロダイは冷蔵庫で数日寝かせておくのがおすすめです。旨味が増し、余計な水分と臭みが排出されるため、1日寝かせるだけでもかなりの差が出ます。
サク取りした身をキッチンペーパーで包み、さらに上からラップなどで密閉するだけです。当日にあった臭みが驚くほど軽減するので積極的に活用してみてください。
<杉本隼一/TSURINEWSライター>