「4月の釣りは渋め?」2023年2~3月の厳冬期大阪湾陸っぱり釣況を分析

「4月の釣りは渋め?」2023年2~3月の厳冬期大阪湾陸っぱり釣況を分析

釣りの「厳冬期」といえる2月3月が明けた。この冬は比較的気温は暖かかった気がするが、といって海の状況がマシというわけでもない。私的な釣り事情では今年はやりたくないと思っていた坊主もやった。2023年2月3月、厳冬期の大阪湾の釣行をレポートしたい。

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(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

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井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

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大阪湾奥・須磨以西は壊滅的

この冬は大阪湾奥、それから須磨以西に何度か釣行に行った。水温がわずかに温かいと思われる泉南方面へは、私自身の都合で行くことができなかった。しかし、海水温の情報を見ている限り、大きく変わりはしないので、想像ではあるが同様といったところだろう。

「4月の釣りは渋め?」2023年2~3月の厳冬期大阪湾陸っぱり釣況を分析厳冬期序盤は良型メバルも出た(提供:TSURINEWSライター井上海生)

毎年厳冬期は同じことを言っている気がするが、今年は特に壊滅的だった。魚がまったく反応しない。この時期の釣り物といえばメバルだが、かなり良いポイントに入っても3時間粘って2つとか。さすがに体感気温が0℃にも迫る気温の中で、なかなかアタリさえこないと、釣りというものが、やたら無意味な苦行に思えてくる。

「4月の釣りは渋め?」2023年2~3月の厳冬期大阪湾陸っぱり釣況を分析須磨の小さなメバル(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ただ須磨では、小さなメバルがちょこちょこ出たタイミングもあった。何かパターンを掴めば、もう少し釣れたかもしれない。

大潮周りにプランクトン過多

今年の厳冬期の海の特徴として、大潮周りにプランクトンがわーっとわいた。これはもう本当に几帳面なほど大潮にわいて、しばらく留まった。昼の赤潮、そして夜光虫。これでは釣りにならない。

「4月の釣りは渋め?」2023年2~3月の厳冬期大阪湾陸っぱり釣況を分析 赤潮(提供:TSURINEWSライター井上海生)

プランクトン過多の海では、魚は呼吸がしにくいらしい。プランクトンに優先的に海中の酸素を吸い取られるからだ。酸欠で活性が下がる。これはもう仕方ない。

「4月の釣りは渋め?」2023年2~3月の厳冬期大阪湾陸っぱり釣況を分析夜光虫だらけの海(提供:TSURINEWSライター井上海生)

夜光虫もプランクトンの一種である。ちゃんと「ヤコウチュウ」という名前がある。ちなみに赤潮と同じプランクトンで、赤潮原因生物としては「ノクチルカ」と言われるらしい。

青ラメが有効?

昔、同好のライトゲームアングラーと話していて聞いたのだが、「夜光虫の海では青ラメがいい」という。その理由までは聞いていないが、あるいは、青い光を発する夜光虫に溶け込むからだろうか?あくまでその場で聞いた俗説ではあるが、まあ参考にしてみてもいいかもしれない。

カサゴも釣れない冬

最低海水温9℃程度。そして常駐する赤潮、夜のプランクトン。ここまで条件が揃えば良くないことは目に見えているが、より徹底的なダメ押しみたいに、この冬はカサゴも一尾も釣ることができなかった。カサゴは例年まあなんとか厳冬期でも釣果が出るものだが、ボトムをねちねちと攻めても、捻り出すことができない。

私の印象としては、メバルが産卵期に入って釣れ渋るのも、この冬は早かった。12月にはすでに一日ダメなこともあったくらいで、例年より難しかった印象がある。「シーズン序盤の序盤」にしかメバルが釣れなかった、これにも何か心を挫かれてしまった。のちの厳冬期の釣りが、もっと難しく思えてしまった要因かもしれない。

4月も釣れ渋るのでご注意を

この文章を書いているのは4月14日で、確認してみるとすでに海水温は15.1℃とある。メバルの適水温である14℃以上の状態が、1週間は続いている。できれば釣りにいって様子を見たいが、残念なことに今週末は長潮・若潮と悪い潮。仕方ない。来週まで控えよう。

「4月の釣りは渋め?」2023年2~3月の厳冬期大阪湾陸っぱり釣況を分析アジングでキャッチした本命(提供:TSURINEWSライター井上海生)

そして、こんなことを言って期待しているみたいなのだが、実は4月は、ライトゲームはなかなかうまいこといかない時期でもある。海水温は気温の1ヶ月遅れでくると言われている。この3月はまだ寒かったので、海だって冷たいだろう。

「簡単ではない」と言い聞かせながら釣りをしなければいけない。というか、常に運であり賭けでもある釣りにおいて「簡単ではない」状況は、実は通年、そして毎回のことなのだが。

<井上海生/TSURINEWSライター>