「シオ祭り」で周囲の竿が次々曲がるのに自分だけ釣れない 苦戦の末に38cmを仕留めたカギは「タナ」?

「シオ祭り」で周囲の竿が次々曲がるのに自分だけ釣れない 苦戦の末に38cmを仕留めたカギは「タナ」?

9月12日、大阪府岬町の人気釣り公園「とっとパーク小島」に、今年最大級となるカンパチの幼魚・シオの群れが到来した。周囲で次々とシオが上がる一方、筆者はエサとなるベイトをサビキに掛けられず大苦戦。試行錯誤の末に38cmを仕留めたものの、釣果は1匹。この日の明暗を分けたのは、どうやら「ベイトとシオのタナ」にあったようだ。

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(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

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伴野慶幸

へっぽこ釣り師の伴野慶幸です。尼崎~垂水間の渡船利用の沖堤防 がメインフィールドです。

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とっとパーク小島で「シオ祭り」

大阪府岬町の人気釣り公園「とっとパーク小島」。2026年8月は記録的な酷暑で来園者が少なかったが、9月に入りシオの釣果がホームページに掲載されると様相が一変した。シオ目当てで釣行を決めた筆者の思いは、他の釣り人も同じだったようだ。

「シオ祭り」で周囲の竿が次々曲がるのに自分だけ釣れない 苦戦の末に38cmを仕留めたカギは「タナ」?第1駐車場がギッシリ(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

9月12日(土)、徹夜走行で深夜0時30分に現地駐車場へ到着すると、第1駐車場はすでに先客でぎっしり。残っていたのはわずか3枠だった。開園間際には丘の上の第3駐車場まで車が埋まり、150人余りの釣り人が訪れる大盛況となった。

73番目でシオポイントを確保

筆者の入園整理券は73番。シオが狙える区画は大阪側先端から階段下付近までと限られており、釣り座を確保できるか微妙なところだった。キャリーカーに荷物をまとめて待つ先頭グループを前に、公園スタッフからは「みんな釣果情報を見て来るんや。今日は相当多い。シオ祭りや」との声も。開園前から期待感にあふれていた。

「シオ祭り」で周囲の竿が次々曲がるのに自分だけ釣れない 苦戦の末に38cmを仕留めたカギは「タナ」?開園前から先頭グループは準備万端(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

開園後は整理券順に入場し、73番目の筆者も奇跡的に残っていた大阪側階段下の一画を確保できた。

「シオ祭り」で周囲の竿が次々曲がるのに自分だけ釣れない 苦戦の末に38cmを仕留めたカギは「タナ」?入場者150人余りの大盛況(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

なお、とっとパーク小島では、すべての釣り人にライフジャケットの着用が義務付けられている。

シオを狙う「のませサビキ釣り」

今回選んだのは「のませサビキ釣り」だ。小アジ、小サバ、イワシ、ウリボウ(イサキの幼魚)などのベイトをサビキ針に掛け、それをそのまま泳がせてシオに食わせる釣法である。

「シオ祭り」で周囲の竿が次々曲がるのに自分だけ釣れない 苦戦の末に38cmを仕留めたカギは「タナ」?ノマセサビキ釣りのタックル.(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

サビキにベイトが掛かったら釣り上げず、本命が回遊するタナへ仕掛けを移動。そのままベイトを泳がせてシオが食いつくのを待つ。カラバリ釣りを駆使するベテランもいるが、筆者はのませサビキで挑むことにした。

当日の仕掛け

竿は5.4mの10号磯竿に、ミチイト6号を巻いた両軸リールをセット。サビキはイサキ針8号、ハリス7号の船釣り用を使用した。撒きエサカゴは上下ダブルカゴ方式とし、下カゴのテンビンの先にはハリス4号を介して、ベイトを掛けるためのトリック針2号を接続した。

とっとパーク仕様の3つの工夫

今回はこれまでの経験をもとに、とっとパーク小島で釣るための3つの工夫を加えた。

「シオ祭り」で周囲の竿が次々曲がるのに自分だけ釣れない 苦戦の末に38cmを仕留めたカギは「タナ」?尻手ロープと目印の工夫(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

釣り台の金網に尻手ロープを接続

シオはいつ食いつくか分からず、ブリ級の大型魚が掛かれば竿を一気に海中へ持っていかれる可能性もある。そこでホームセンターで購入した伸縮ロープを釣り台の金網に掛け、もう一方を竿尻に自作したロープ掛けへ接続。クーラーボックスのベルトも絡ませて竿のバランスを取った。

ミチイトに海底の目印を付ける

とっとパーク小島の海底には漁礁のほか、釣り台を支える橋脚基礎の鉄骨やブロックなどが沈んでいる。加えて潮流も速いため、仕掛けを下げすぎると海底の障害物へ引っ掛かりやすい。そこで、両軸リールでは通常あまり使わないウキ止めゴムをミチイトにセットし、タナの目印として利用した。置き竿時に仕掛けを海底へ入れすぎないためだけでなく、シオを狙うタナを把握する目安にもなる。

アミエビにオキアミを混ぜる

とっとパーク小島では集魚剤が使用できない。のませサビキは置き竿にする時間が長いため、アミエビがすぐにカゴから流れ出てしまうと、ベイトをサビキに掛けるチャンスも減ってしまう。

「シオ祭り」で周囲の竿が次々曲がるのに自分だけ釣れない 苦戦の末に38cmを仕留めたカギは「タナ」?オキアミとアミエビを併用(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

そこで今回は、アミエビにオキアミを混ぜてカゴへ投入。アミエビが流れ出た後もオキアミを残し、ベイトが散発的に回遊した際にも針掛かりさせるチャンスを作ろうと考えた。

周囲は「シオ祭り」なのに釣れない

準備を整えて、のませサビキ釣りを開始。すると6時20分ごろから周囲でシオが釣れ始めた。カラバリ釣りをしていた隣の釣り人もシオをキャッチ。タナを聞くと「ほぼ底」とのことだったので、それを参考に仕掛けを入れていく。もう片方の隣にいた夫婦も釣り上げ、少し離れた場所でも竿が大きく曲がる。さらに最初に釣った隣人が2匹目を追加した。まさに「シオ祭り」の開幕だ。

ところが、筆者は完全に蚊帳の外。原因は、シオを食わせる以前に、そのエサとなるベイトを思うようにサビキへ掛けられないことだった。

ベイトが掛けられない

朝7時30分過ぎまでは竿下でもベイトが掛かっていたものの、その後は徐々に反応が減ってきた。シオが好む豆アジやイワシも少ない。

こうなると、沖へ仕掛けを入れて積極的にベイトを掛けにいけるカラバリ釣りが優位になる。筆者も撒きエサカゴをこまめに詰め替え、タナも変更してみる。

しかし、思うようにベイトを掛けられない。周囲ではシオが上がっているのに、自分にはシオを狙うための活きエサすら確保できない時間が続いた。

スタッフの「5つぐらいやで」で状況変化

そんな筆者の様子を見ていたのか、釣果情報の収集や写真撮影で釣り台を巡回していたスタッフの一人が声を掛けてくれた。「5つぐらいやで」5ヒロ、つまり約8.5m付近という意味だ。海底から1~2m上ということかと聞き返すと、「いや、水深は13mやからもっと上や」との答え。

ここで筆者は、それまで意識していた「底から何m」という考えをいったん捨て、純粋に海面から約8.5mを意識して仕掛けを入れてみた。すると、ベイトが掛かりやすくなった。

ベイトが掛かってもシオは食わない

スタッフのアドバイスに従い、ベイトが掛かったら8.5m付近で仕掛けを留めてシオを待つ。ところが、周囲ではシオが釣れているにもかかわらず、筆者の竿には食いつかない。「本当に8.5mでいいのか?」周囲の釣果を目にするほど、焦りが募っていった。

ベイトを掛けたらタナを下げる

そこで、狙うタナを少し深い10~11mへ変更することにした。ただし、スタッフから教わった8.5m付近はベイトが掛かりやすいタナとして意識する。仕掛けを一気に10~11mへ落とすのではなく、8.5m付近からはベイトがサビキへ掛かるチャンスを作るため、ゆっくり落とすようにした。まずベイトを掛け、その後に仕掛けをシオがいそうな下層へ送り込む作戦だ。

ついに38cmシオがヒット!

8時20分ごろ、10m弱でベイトが掛かった。そのままさらに仕掛けを下げ、11m付近で留める。すると、さらに複数のベイトが掛かったような反応が竿先に現れた。そしてついに、竿先が「クンガクン」と大きく揺れた!竿を手に取ると、力強い引きが伝わってくる。

慎重に巻き上げると、魚は走り回って抵抗。ここまで苦戦してようやく訪れたチャンスだけに、バラすわけにはいかない。筆者の様子を見た隣の釣り人が、タモ入れの助太刀に入ってくれた。やがて海面に現れたのは、待望のシオ!無事にタモへ収まり、「やったあ、嬉しい!ありがとうございます」と隣の釣り人に感謝を伝えた。

「シオ祭り」で周囲の竿が次々曲がるのに自分だけ釣れない 苦戦の末に38cmを仕留めたカギは「タナ」?待望のシオゲット(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

サイズは38cm。ようやく「シオ祭り」の1匹を手にすることができた。先ほどアドバイスをくれた巡回スタッフもやって来て釣果情報を記録。「1匹でも釣れたらな」と労ってくれた。

もう少し釣りたかった!

シオはすぐに活け締めして血抜きと内臓処理を行い、クーラーボックスへ収めて釣りを再開した。しかし、その後はリールが突然故障。さらに速い潮流で仕掛けを流され、釣り台の支柱に引っ掛けるなどトラブルが続いた。

その間にベイトの寄りもさらに悪くなり、11時30分ごろにギブアップ。最終釣果は38cmのシオ1匹となった。

ベイトとシオのタナが違った

今回の釣りを振り返ると、スタッフの「5つぐらいやで」という言葉が大きなヒントだった。実際に約8.5mを意識するとベイトが掛かりやすくなり、その後、仕掛けを10~11mまで下げたところでシオがヒットした。この日の筆者の釣り方では、ベイトが掛かりやすいタナと、シオを食わせたタナが異なっていたことになる。

朝の活性が高い時間帯、筆者は隣の釣り人から聞いた「ほぼ底」という情報に固執してしまった。もっと早くベイトが掛かるタナを探し、そのベイトをシオのいるタナへ送り込めていれば――。

「シオ祭り」で周囲の竿が次々曲がるのに自分だけ釣れない 苦戦の末に38cmを仕留めたカギは「タナ」?酒蒸しで頂いた(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

周囲が今年最高レベルに釣れ盛るなかで1匹に終わっただけに、悔しさは残る。それでも、ベイトを掛けるタナと本命を食わせるタナを分けて考えるという発見は、今回の悪戦苦闘から得られた収穫だった。帰宅後、38cmのシオは酒蒸しにして夕食で賞味した。その後、とっとパーク小島のホームページに今年一番のシオの大漁釣果が掲載されているのを見て、「やっぱりもう少し釣りたかったな」と少し残念な思いがよぎった。

<伴野慶幸/TSURINEWSライター>

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とっとパーク小島

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