コンパクトロッドは、電車や飛行機利用の釣行のほか、旅先で空き時間に釣りを楽しむのにも最適。でも、気になるのがロッドの性能や、どんなゲームをカバーできるか。そこで今回、魚種豊富なフィールドで試したコンパクトロッドでの実釣の様子とともに、ラインアップが充実したお勧めのものを紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)
ショアのオールスターが揃う釣り天国
9月下旬、福井県おおい郡大島にあるあみや渡船のイカダに釣行。秋はアオリイカやキジハタ、カマスなどをメインに、シオやシーバス、果てはマダイまで釣れるゴージャスなフィールドだ。
あみや渡船に釣行(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)おまけに、朝~昼以外にも、午後に出船し翌朝まで釣りができる、まさに釣り天国だ(時期限定となる)。
まずはエギングとロックフィッシュから
今回の検証で一緒に釣行したのが、名竿カラマレッティーでお馴染みのオリムピックのスタッフ前神さんと奥戸さん。2人はまずアオリイカとキジハタを狙うことにした。
午後3時ごろ釣りを開始。今回使用したロッドは2027年に発売予定の同社のコンパクトロッド「27コンパットUX GCOMUS-764ML-T」。
27コンパットUX_GCOMUS-764ML-T(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)15gまでのルアーのキャストに対応したモデルで、ロックフィッシュやカマス、メッキ、アオリイカなど多様な釣りをカバーできる。
モデルごとにグリップも専用設計(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)なお、同シリーズには、ほかにアジングやエリアトラウトにも対応した繊細なモデルGCOMUS-604UL-HSや、GCOMUS-654L-HSもある。
まずはエギング
イカダということもあって水深は10mほど。前神さんは3.0号のエギをシャクっていく。764ML-Tは、一般的なエギングロッドに比べると曲がり込むロッドだが、エギをシャクるうえで必要なハリと、イカに違和感を与えないソフトなティップも備える。
キャストを開始してまもなく、前神さんはイカダ周辺に着いているアオリイカを立て続けにキャッチしていった。
ドリフト釣法でキャッチ
続いて、前神さんは回遊個体を狙って沖の潮目にキャストする。沖は水深が10m以上あるので、3.0号のエギに糸オモリを付加してのゲームとなった。
着底したエギをシャクっては、潮にエギを絡めてドリフトさせるように誘っていくと、ほどなくしてアオリイカがヒット。
このサイズがコンスタントにヒット(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)かなりラインが出た状態だったが、エギの操作に支障はなく、ドリフト中のアタリも逃さずキャッチすることができたという。
対ロックフィッシュ
イカと並行して狙ったのがキジハタ。2人は10gのジグヘッドやテキサスリグに3.5inのワームの組み合わせでキャストしていく。
ボトム形状を探りながらヒットさせた(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)今回、特に印象的だったのがキジハタの魚影だ。一投目から着底を待つ間もなくヒット。さらに2匹目、3匹目と続く。型は20cmそこそこだったが、放射状に投げるだけで次々ヒットしてきた。
優れた手感度
ここは砂地に岩礁と藻場が点在する場所で、ボトムの形態をチェックしながら、ストラクチャーの場所を探し当てていくのがキモとなった。水深が深いので、底質を嗅ぎ分けるのにスキルが必要だったが、コンパットUXは手感度も十分。マルチロッドとして様々なタスクをこなせる。
手感度に優れた「OP-02」(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)ソフトなチューブラー穂先は、変化の伝達率が良く、加えてこのロッドに採用されている同社オリジナルのリールシート「OP-02」の特性と相まって、優れた手感度を実現している。
良型キジハタ出現
イカダ周辺のキジハタをひと通りキャッチしたあと、2人は沖側に向かってキャストし、エサを求めて回遊してくるキジハタを狙う。すると、前神さんにビッグワンがヒット。根に入られないようロッドを立ててボトムから引き離し、浮かせることに成功。ロッドを大きく曲げて上がってきたのは、35cm以上ありそうなビッグなキジハタ。
ネットでランディングしようとした瞬間にフックアウトしてしまい、惜しくもランディングできなかった。
最終段階でこそ取り逃がしたが、強烈な引きを楽しめたのでまあ良しと前神さん。
ビッグなキジハタがロッドを曲げた(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)同時に、あのサイズのキジハタを根から離して浮かせることができたコンパットUXのバットパワーはなかなかのもの。足もとから深い堤防や、根が荒くない場所なら、かなりサイズの良いロックフィッシュに対抗できそうだ。
マイクロジギングで
奥戸さんがワームで探っていると、引っ手繰るようなアタリがしばしばあった。そのうちアタリの主がヒット。上がってきたのはカマス。
奥戸さんは、ルアーを10g前後のジグに変更。フルキャストし、ボトムから中層までをワンピッチでジャークしていくとすぐにヒット。カマスはあちこち回遊しているようで、20~25cm級が次々にヒットした。
このサイズのカマスが連発(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)さらに、イカダのシェードには多様な魚がいるので、前神さんは足もと付近にジグを沈め、岸壁ジギングの要領で誘っていくと、すぐにヒット。キャッチしたのは30cm近いキジハタ。先ほど逃したものに比べると小さいが、ショアで言えば納得のサイズだ。
マイクロジギングでも食ってきた(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)その後も、夕マヅメが近づいてくると回遊型のキジハタが増え、日中よりもひと回り大きなサイズが立て続けにヒット。十分な釣果を得られた。
夕マヅメまでにさらに釣果を追加(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)ナイトゲームでも
夜中に筆者もこのロッドを試させてもらった。
まずはキャスト。4ピースを感じさせない振り抜き感で、スムーズに曲がってルアーを飛ばしてくれる。
続いて、操作性。ジグヘッドリグによるリフト&フォールで探ったが、ボトムタッチがよくわかり、かなり遠くでバイトしてきた小型キジハタのバイトも明確に感じ取れた。
なお、4ピースということもあり、夜中に継ぎの部分をチェックしたが緩みはなく、さらに朝までスッポ抜けることもなかった。ただし、実際に使うときは小まめなチェックを怠らずにしよう。
キャスト時の曲がりもスムース(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)その後、各自で休憩を取って朝マヅメ前に再びロッドを振り、奥戸さんがアオリイカとアジを追加し納竿を迎えた。この日は潮の関係もあって期待の夜に肩透かしを食らったが、3人とも条件の良いときに、また訪れたいと思った。
普段の釣りにもコンパクトロッドを
旅先などで重宝するのがパックロッドだが、サブタックルとして活用することもできる。
ガチンコ釣行のお供にも(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)例えば、地磯や長い堤防、藪漕ぎしてエントリーするようなフィールドでは、荷物を減らしたい。そして、こうした場所に釣行するときは、青物やシーバス、アオリイカなどを本気で狙うことが多いだろう。
セクションごとに収納できる専用ケース(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)一方でこうしたシチュエーションでは、時合待ちのアイドルタイムがあったり、回遊がなくて空振りすることがある。そんなときにパックロッドを持参していれば、ロックフィッシュや小型回遊魚と遊んで時間を潰すことができる。
このようにすれば携行性も抜群(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)今回使用した27コンパットUX GCOMUS-764ML-Tは、まさにそんな用途にピッタリ。
ソフトなティップはメバルや秋のアオリイカをカバーできるし、ほど良い張りのブランクスは、小型ジグやプラグを操るカマスやメッキとも相性抜群。そして、強引なファイトが必要ないフィールドなら、良いサイズのロックフィッシュやシーバスにも対応できると思う。
<週刊つりニュース中部版編集部・五井>

