寒い季節、釣りや車中泊の際に温かい食事が摂りたくなることも多いと思う。でも、釣りを中断してコンビニ行くのも、時間がもったいない。ゆえに、みんな我慢して冷や飯を食べているのでは? しかし、世の中には釣り場で食事を温められる便利な機器があるのだ。釣り場での使用体験とともに紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版・五井)
山中の湖でワカサギのボート釣り
10月の終わりごろ、岐阜県の伊自良湖に編集部スタッフでワカサギ釣りに出かけた。お世話になったのは同湖の貸しボート兼飲食店、伊自良湖フィッシングアドベンチャーパーク。元釣具店スタッフの店主、長谷川さんからアングラー視点で丁寧なアドバイスをもらい、ボートを借りた。
伊自良湖フィッシングアドベンチャーパーク(提供:週刊つりニュース中部版・五井)ポイントに着いた我々は、ワカサギ用電動タックルと、ビーエムオージャパンのワカサギリール台(ステンクランプベースセット)Ⅱをボートにセットする。電動タックルはタタキ台(置き台)があると手返しが飛躍的に向上する。
当日使用したタックル類(提供:週刊つりニュース中部版・五井)底で連発、盛期到来近し
さて、釣りを開始すると底の方でアタリがあり、ポツポツながらワカサギが上がった。掛かったのは一番下と下から二番目のハリばかり。中層にバラけず、アタリが底に集中していることから、もう本番の時期を迎えつつあるようだ。
幸先よくワカサギをキャッチ(提供:週刊つりニュース中部版・五井)すでに300匹を上げている人もいるので、この記事が公開される頃には水温も下がってさらによく釣れるようになっているだろう。
お昼を迎えて
日が高くなると、アタリが減ってきた。時計を見るとそろそろランチタイムだ。戻る時間がもったいないのと、肌寒いなか暖を取るために、今日の昼食は「ご飯もの」を用意してきた。
これがホットポーター(提供:週刊つりニュース中部版・五井)とはいえ、冷えたご飯っておいしくない。しかし、今日は違う。そう、我々には持ち歩ける食品加温機「HOT PORTER(ホットポーター)」があるのだ。
HOT PORTER
HOT PORTER(以下、ホットポーター)はお弁当バッグのような大きさと形状で、この中にコンビニ弁当やおにぎり、レトルト食品類やペットボトルや缶のドリンクを入れて温めることができる。
設定は青40℃、緑60℃、赤80℃(提供:週刊つりニュース中部版・五井)設定温度は40/60/80℃と3段階が選べる。どんな食品を何分で温めることができるかは、本稿に掲げた説明書の画像を参考に。
※説明書に記載された加熱時間と到達温度は目安です。加熱する対象物の種類や大きさ、初期温度、外気温などの使用環境によって異なります。
温める対象物と目安時間(提供:週刊つりニュース中部版・五井)車でも使える
ポータブルバッテリーやモバイルバッテリー(最低で9V/2A、18W以上の出力が必要)、家庭のコンセントのほか、車のシガーソケットからも給電が可能。給電コードは家庭のコンセント用と、USB(Cタイプ)の2種類が付属している。
モバイルバッテリーで給電可能(提供:週刊つりニュース中部版・五井)なお、車内で使う場合は、シガーソケット用のアダプター(USBのCタイプ)が必要になる。必要な給電ツールを揃えれば、釣り場でも、車の中でも使えるのだ。
車のシガーソケットでも使える(提供:週刊つりニュース中部版・五井)大きさは?
サイズは縦・横およそ30cm、厚さは8cmほどで、自重も400g弱と軽い。バッカンなど荷物を収めるバッグに簡単に収納できる。なお、コンパクトとはいえ、レトルト食品やパックご飯なら2パックを同時温められる収容力がある。
ちなみに、本機をより小型化したポータブルレンジポーチもある。
ポータブルレンジポーチ(提供:週刊つりニュース中部版・五井)※両製品とも加温の仕組みは電子レンジとは異なります。
本日のランチ
釣れないうちに飯を食う。これぞ釣り人のタクティクス。さっそくホットポーターに、35W/10000mAhのモバイルバッテリーを接続。のり弁当を温める。バッテリーの減りが未知数だったので、温度は中設定の60℃とした。説明書に従い、待つこと40分。のり弁当を取り出すとしっかり温まっていた。
ボートの上でホカホカのり弁当(提供:週刊つりニュース中部版・五井)まず、同行した編集部スタッフに食べてもらったが、おかずの白身フライは中まで温かく、ご飯も同様。お米の粒に弾力が出て、冷えた弁当とは一線を画するクオリティとの声が返ってきた。
続いては中華丼。パックご飯(即席米飯)とレトルトの中華丼をホットポーターに収め、最大出力の80℃設定で加温。バッテリー残量は60%ほどを示していたので、強気で攻めてみた。待つこと30分、レトルトパックとご飯を取り出すとホカホカ。
パックご飯もモチモチに(提供:週刊つりニュース中部版・五井)特にレトルトパックは、手に持ったとき「熱っ!」と思ったほどだ。ご飯はしっかり弾力があり、割りばしにくっつく。こうしてでき上った中華丼を頬張った。
※飲食物の加熱時間と到達温度は、加熱する対象物の種類や大きさ、初期温度、外気温などの使用環境によって異なります。記事で紹介している加温時間と到達温度は、あくまでも目安としてください。
温かい中華丼の完成(提供:週刊つりニュース中部版・五井)ちなみに、この段階でモバイルバッテリーの電池残量は13%を示していた。「もう1品行けるかも?」と、フランクフルトを温めた。しかし、途中で電池が尽きてしまいゲームセット。人肌程度に温まったフランクフルトを咥えるのはなんか複雑な気持ち…。
そんなわけで昼食を終えた我々は午後も釣りを続行したが、その後の予定もあったため、14時過ぎには納竿とした。気になる釣果だが、ワカサギは居た。たくさん居た。だが腕が足りなかった。これ以上聞かないで……。
より詳しく検証
帰宅後、本機のポテンシャルをもっと知りたくなった私は、自宅のコンセントや35Wのモバイルバッテリーを使って様々な食品を温めてみた。
パック入り弁当類
まずはパック入りの弁当類を検証した。
カレーライス
自宅のコンセントにホットポーターをつなぎ、80℃設定で温めたところ、50分ほどでルー、ご飯ともに60℃近くに達した。
カレー弁当を温めてみた(提供:週刊つりニュース中部版・五井)30分経過時に一度検温のために加熱を中断したので、止めなければ45分ほどで60℃ほどに達したと思う。
実質45分で60℃近くに(提供:週刊つりニュース中部版・五井)のり弁当
加温条件はカレーライスと同様。50分後に60℃超に到達。ご飯よりもおかずのフライ類のほうが温まりやすかった。ちなみに、こちらも30分経過時に一度取り出して温度を測っているので、連続加温すればもう少し早く温まると思う。
揚げ物は温まりやすく70℃ほどに(提供:週刊つりニュース中部版・五井)弁当類について
弁当パックに入った食品の場合、食べ物と容器のフタの間に空間があったり、容器の底が発泡スチロールのものは、熱伝導率が悪いのでその点配慮が必要だろう。焼きそばなどの麺類も含め、透明のフタと本体が一体化したフードパックにギュッと詰められたもののほうが、温まりは早いと思う。
ちなみに、手作り弁当なら、熱伝導率の良い金属製の弁当箱のほうが温まりやすいだろう。
レトルト食品等
次にレトルト食品類を検証した。
レトルト食品類を用意(提供:週刊つりニュース中部版・五井)レトルトのハヤシライスとパックご飯
ホットポーターを用い、ルーとご飯のパックを同時に温めてみた。
温めスタート(提供:週刊つりニュース中部版・五井)レトルトのルー、ご飯とも30分を過ぎたころには60℃に達した。
ルー、ご飯ともしっかり温まった(提供:週刊つりニュース中部版・五井)レトルト雑炊
こちらはポータブルレンジポーチと35Wのモバイルバッテリーの組み合わせでやってみた。結果は30分で60℃、50分(検温のために、うち3分ほど加温を中断)で65℃まで温まった。
レトルト雑炊はアツアツに(提供:週刊つりニュース中部版・五井)レトルト系食品について
ホットポーターやポータブルレンジポーチとの相性は抜群。レトルト食品は、熱伝導を邪魔する空気が入っていないので、早く熱く温まる。
パックご飯については、パックを少し開封して、パック内の空気を追い出すように、ご飯、パック、ホットポーターの加熱面を密着させて温めると効率よく加温できる。
ドリンク類も温めてみた
こちらは自宅のコンセントを使って検証。ホットポーターの説明書には、60℃設定で加温し、缶コーヒーは50~60分で、ペットボトル飲料(※耐熱容器に限る)は45~55分でそれぞれ45℃に温まることが記載されていたので、真ん中をとって55分間加温してみた。
容量は、缶コーヒーがショート缶(内容量185g)、ペットボトルのお茶は500mlだ。ともに約22℃の室温でのスタート。
ドリンク類も温めてた(提供:週刊つりニュース中部版・五井)55分経過後に温度を測ってみると、缶コーヒーは45℃程度、ペットボトルのお茶は45℃弱まで温まっていた。実際に飲んでみると45℃でもかなり温かい。熱がらずに飲めるので、冷えた体を早く温めたいときにはちょうど良い温度だと思った。
時間と温度を測る(提供:週刊つりニュース中部版・五井)※加熱時間と到達温度は、加熱する対象物の種類や大きさ、初期温度、外気温などの使用環境によって異なります。記事で紹介している加温時間と到達温度は、あくまでも目安としてください。
手袋やタオルも
冬の釣りでは手先が冷えて、エサ付けもイトを結ぶのも困難になる。そんなときにホットポーターやポータブルレンジポーチをに設定して、手袋やタオルを温めれば、冷えた手先を温められる。
※本機の中に直接手を入れると火傷をする恐れがあるので避けてください。
手袋やタオルも温められる(提供:週刊つりニュース中部版・五井)温泉卵製造機
温泉卵は60~70℃のお湯でじっくり温めて作られる。そこで、ホットポーターを用いて作ってみた。
温泉卵に挑戦(提供:週刊つりニュース中部版・五井)生卵2個と水800mlをジップロックに入れ、80℃設定にして待つこと1時間。70℃に達したお湯から1個取り出し割ってみると、若干加熱不足だがほぼ温泉卵に。さらに1時間半加温を延長。2個目の卵を割ってみると、良い仕上がりになっていた。少し黄身が堅かったので、実質2時間以上加熱すればOKではないだろうか。
左が1時間後、右が2時間半後(提供:週刊つりニュース中部版・五井)温泉卵はコンロで作ると温度管理が難しいが、ホットポーターは安定して加温できるので、手間をかけずに調理しやすい。
なお、卵のサイズや加温前の温度、水の量で、加温時間は変わってくるので、温泉卵を作ってみたい人は、何度か試してベストな設定を見つけほしい。
冬の釣りの強い味方
いかがだっただろうか。冬の釣りでは温かい食べ物が恋しくなるが、ホットポーターならこの願望を満たしてくれる。
もちろん、釣り以外のシチュエーション、仕事場やドライブなどでも大活躍してくれる。ぜひ本機を手に入れ、ホットな冬を過ごしてみてはいかが?
<週刊つりニュース中部版・五井/TSURINEWS編>

