釣り人にとって朝マヅメと夕マヅメは特別な時間である。どちらも魚の活性が上がりやすく、多くの魚種でチャンスタイムとされている。ただ、同じマヅメでも好みは分かれるところだ。筆者自身は朝マヅメが嫌いなわけではないが、どちらかといえば夕マヅメを選ぶことが多い。そこにはライトゲームを中心に楽しんでいることも大きく関係している。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
夕マヅメの安心感
夕マヅメ最大の魅力は釣行しやすさである。仕事や用事を終えてからでも十分間に合うため、継続して通いやすい。朝マヅメの場合は深夜や未明に起床しなければならず、それだけで一つのハードルになる(まあ、もちろんそれが苦にならない人もいるだろうが)。
特に平日釣行ではこの差が大きい。夕方なら仕事終わりにそのまま釣り場へ向かえるが、朝は生活リズムそのものを変えなければならない。釣りは一度だけの勝負ではなく継続が重要な趣味である。その意味では夕マヅメの手軽さは大きな武器になる。
やっぱり夕マヅメだよ(提供:TSURINEWSライター井上海生)ライトゲームとの相性
筆者が主に楽しむのはメバリングやアジングなどのライトゲームである。そのため夕マヅメとの相性は非常に良い。夕暮れに魚の反応を探りながらスタートし、そのまま夜の本番へ移行できるからだ。
特にメバルは夜行性が強く、日没後から活性が上がることが多い。アジも夕方から夜にかけて回遊が始まるケースが珍しくない。夕マヅメは単なる時合ではなく、ナイトゲームへの入口でもある。
明るいうちに地形や潮の流れを確認し、そのまま夜の釣りへ繋げられる安心感は大きい。ライトゲーム中心の釣り人にとっては非常に都合の良い時間帯なのである。
魚の反応が良くなる夜(提供:TSURINEWSライター井上海生)朝マヅメとの違い
もちろん朝マヅメにも魅力はある。青物や回遊魚を狙うなら最強クラスの時間帯と言ってもよいだろう。しかしライトゲーム中心の筆者からすると、少し慌ただしい印象もある。
まず起床時間が厳しい。釣り場までの移動時間を考えると、真夜中に近い時間に起きることも珍しくない。年齢を重ねるほどこの負担は無視できなくなってくる。
そして、アタリハズレの大きいことを考えると、どうしても出陣するのに二の足を踏むというか、精神的に躊躇してしまう。「どうせ報われない」と思うと、早朝に起きるのは途端にバカバカしくなる。
さらに朝の回遊魚は時合が短いことが多い。群れが入れば爆発するが、消える時も一瞬である。寝不足で釣り場へ向かい、何も起きないまま終わることも決して珍しくない。もちろん夕マヅメにも外れはあるが、夜へ繋がる分だけ粘りやすいと感じている。
朝の釣りは賭け要素も高い(提供:TSURINEWSライター井上海生)当然、これは筆者の私見なので、まったく逆という人がいてもおかしくないどころか、それまた自然なことである。夜の釣りなんてやってられない、リグも見えにくい、来る魚だってタカが知れている、そう言うこともできる。すべては考え方・釣りスタイル次第なのだ。
結局好きなのは夜への流れ
結局のところ、筆者が好きなのは夕マヅメそのものというより夕暮れから夜へ変わる時間帯なのだと思う。
昼間の景色が少しずつ暗くなり、常夜灯が灯り始める。海面の表情も変わり、魚の気配が増えてくる。日中は沈黙していたポイントが突然生命感を帯びることも珍しくない。
その変化を感じながら釣りをする時間が好きなのである。メバルが表層へ浮き始めるかもしれない。アジの群れが入るかもしれない。そんな期待を持ちながら夜を迎える瞬間は何度経験しても飽きない。
朝マヅメが嫌いなわけではない。むしろ釣れる時は本当に強い時間帯である。しかしライトゲームアングラーとして一番心が躍るのは、やはり夕暮れから夜へ移り変わるあの時間だ。これからも釣行の中心は、きっと夕マヅメになり続けるだろう。
<井上海生/TSURINEWSライター>



