渓流釣りやシーバスのウェーディングで欠かせないのがウェーダーだ。着用すれば、安全性を考慮した上である程度の水深の所まで躊躇なく入っていけるので、ターゲットへのアプローチという面で欠かせないアイテムと言える。だが、木に引っかかったり転倒する等して傷つけてしまうと、水が浸入して使えなくなることがある。今回は、ウェーダーに傷がついてしまった時の補修方法を詳しく紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)
修繕か、買い替えか
まずは、どの程度の損傷ならば修繕が可能なのかを見ていこう。
傷の大きさ
10年以上ウェーダーを使用している著者の体感上ではあるが、傷の長さが3cm以内で、亀裂状の物ならば問題なく修繕できる。ただし、縦にも横にも開いた穴状の傷の場合、素人による修繕は難しいと考えてほしい。
布地に傷
ウェーダーは太腿~ふくらはぎ辺りまで特殊な布地で出来ており、足の部分は長靴/ブーツの様になっている物が多い。布地部分且つよく動かす関節部分に傷が入った場合は、修繕してもすぐにダメになる可能性が高い。
逆に、あまり動かない大腿部やふくらはぎ、脛の部分などは、傷が小さければ何とかなるかもしれないのでトライする価値はある。この場合は布地に合わせた修繕用ボンドを使用し、くっつけるのではなく「穴を埋めるイメージ」で使用するといい。
ブーツ部に傷
最も多い損傷がこの部分だ。遡行中に岩や木に引っかかり、亀裂状の傷が入りやすい。数cmの傷であれば問題は無いが、5cm程度の傷になると少々難しくなる。一回の修繕で数回の釣行なら耐えられるが、傷が少しずつ広がっていくため、数度の釣行ごとに修繕、もしくは買い替えを検討すべきだろう。
傷の範疇を超えてバックリ割けた場合は諦めた方が無難だ。今回はこの部分の傷を修繕する事にフォーカスしていく。
ソールのトラブル
ソールの一部が剥がれる、もしくは削れて無くなってきた場合は、高級モデルならメーカーへの修理依頼をする事になる。数千円のエントリーモデルであれば、コストや手間を考えると買い替えがベストだろう。1万~2万円程度のモデルなら、自分で修繕するのがオススメだ。
修繕する前に
修繕を行う前に、先にやっておかなければならない事柄を紹介しよう。
傷を確認
まずは目視で傷が付いた場所を確認する。使用時に水が侵入してきた感覚があったなら、その感覚を頼りに探せば比較的すぐに見つかるはずだ。著者の場合は「右足首(スネ側)が冷たい→徐々に水が溜まってきた」という感覚を元に探したところ、昨年補修した右足首周辺の傷のサイドが裂けていた。
亀裂が入った部分(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)傷が見当たらない場合
しっかり目視しても傷が見当たらない、だが釣行時には水が侵入してくる……。こういった場合はウェーダーを部分ごとに水没させて軽く揉むようにし、気泡が出てくる場所を探そう。爪先部分やかかと部分は傷が見え辛いので要注意だ。
乾かす
使用後はずぶ濡れ状態であろうウェーダー。しっかり乾かさないと修繕時に失敗しやすいので、傷の場所を確認できたならば、天日干しをしてきっちり乾かしておこう。
修繕開始!
ではこから、実際に修繕の方法をみていこう。
用意するもの
ウェーダー以外に用意する物は、ウェーダーの材質に合わせた専用の補修ボンド。必ず「ウェーダー専用」の物を用意したい。
こちらが補修ボンド(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)また、ボンド塗り広げる為のスクレーパー/ヘラのような物があると便利だ。こちらは1回使用すれば処分となるため、著者はアイスのプラスプーンを利用している。
あると便利なプラスプーン(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)傷にボンドを塗る
まずは補修ボンドを傷の上にしっかりと付着させる。速乾性ではないので、慌てず丁寧に行おう。傷を覆うくらい付着させたら、ボンドが裂け目に少し侵入するように塗り込む。
傷が大きい場合は、裏側にビニールテープを張る等の処置をしておかないと、内部が固着してしまうので要注意だ。このテープは乾燥後に剥がせばいい。
塗り広げる
ヘラ状の物を使用して、傷の部分をしっかりと覆うように塗り広げる。傷部分だけだとサイドが裂けやすくなるので、範囲はやや広めに取っておこう。綺麗に均すようなイメージで、かつ垂れてこないように注意が必要だ。
塗り広げた状態(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)気泡をつぶす
上写真をご覧頂くと分かる通り、塗り広げる最中にどうしても内部に気泡が入ってしまう。この気泡は接着力を弱める原因となるので、可能な限りヘラ状の物で潰しておきたいところだ。ただ経験上、傷の真上やすぐ傍以外の場所であれば、そこまで神経質にならなくても大丈夫だ。
乾燥
ボンドを塗った部分にダメージを与えないように注意しつつ、雨の当たらない屋外で乾燥を行う。通常丸1日程度で乾くが、2日程度は乾かして様子を見てほしい。触れてみた際に完全に固まっていれば、無事完了だ。
丸1日が経過した状態(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)使用後のボンドに注意!
ウェーダー補修用のボンドは、常温で空気に触れると固まるようになっている。使用後はしっかりキャップを閉めておき、ボンド裏面に記載してある保存方法を必ず守ってほしい。
今回著者が使用したタイプであれば「使用後は冷凍庫で保存」となっているので、この場合は冷凍庫に入れて保管となる。うっかり保存方法を間違えると、内部でボンドが固まり使用できなくなるので要注意だ。
保存失敗の例(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)浸水が無くなれば釣行が快適に!
当たり前の話ではあるが、浸水したウェーダーというのは大変不快だ。歩くたびに足をジャボジャボ水に突っ込んでいるような感覚になるし、自身の体温や気温によってぬるま湯のような温度になり、足がすぐにふやけてしまう。
そもそも歩き辛いのも、不快指数を上げる要因だ。今回のように傷の大きさが数cm程度であれば問題なく修繕できるので、まだ寿命(およそ3年/使用回数40回~50回)に到達していないウェーダーに傷が入った場合は、是非修繕にトライしてみてほしい。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>



