渓流釣りに使うエサは釣具店で手に入るものから、現地採取の昆虫まで様々だ。今回は渓流釣りに使われるエサの種類に加え、採取方法や使う際のコツを解説。イクラやカワムシ、ブドウムシ、ミミズなどの定番エサから、イカや魚の切り身など意外な変わり種の代用エサまで紹介しよう。なお釣果に関しては私の感覚なので、ご了承いただきたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・石橋英之)
陸生昆虫
釣具店や現地で採取可能な陸生昆虫も渓流つりのエサになる。主な種類を紹介する。
ブドウムシ(養殖)
釣りエサで定番なのはブドウムシだが、釣具店で売っているのはハチミツガの幼虫を養殖しており、そのため人工的に着色されたものもある。
一般的に冷蔵庫で保管されるが、常温保存しておくと身がパンパンになり、色も黄色がかって後述の天然物に似てくるのでお勧め。常温で暗所であれば1カ月ほどは大丈夫だ。
エビヅル(天然)
ブドウスカシバの幼虫で、山ぶどうやエビヅルの枝に入っている。以前は渓流解禁の時期によく取りに行ったし、地元の釣具店では一枝(1匹)100円で売っていた。今では養殖物がほとんどだが、やはり天然物の方がよく釣れる。
イタドリムシ
イタドリの茎に入っている。9月ごろの川辺でイタドリが枯れていれば間違いなく入っている。一節ずつ確認し、穴が開いてフンが出ていればそこにいて、イタドリを割いて中から取り出す。
タッパーに段ボールを切った物を入れておくと、ハニカム部分に繭(まゆ)を作る。空気穴を開けて雨の当たらない所で保管すれば、来春には使える。特に天然物にはお勧めのエサだ。
イタドリ虫(提供:週刊つりニュース中部版APC・石橋英之)ヤナギムシ
ヤナギやクヌギの幹の中にいるボウドクガの幼虫。以前いただき物で一度試したが、個人的な感想としてブドウムシの方が食いは良かったと思っている。
その他昆虫類
コオロギ、バッタ、トンボ、ガなどがある。コオロギは以前釣具店で販売していたのを覚えているし、現在もイタドリムシやヤナギムシ同様通販で購入できるようだ。
源流釣りで釣った魚の腹を裂くと、カナブンなどの昆虫類がよく入っている。カワムシが少ないエリアでは、特に陸生昆虫は適したエサだと思われる。
エサのセレクト次第で釣果が大きく変わる渓流釣り(提供:週刊つりニュース中部版APC・石橋英之)その他の代用エサ
最後に変わり種の代用エサも紹介しよう。
イカ・魚の切り身
スーパーでも手に入りやすいイカや魚の切り身でも釣果が出る。
イカの短冊は知人が放流物の解禁に好んで使っている。ハリ持ちが良く、釣果も変わらないようだ。コンビニで売っているイカの塩辛でも釣果が出るそうだ。
赤身の魚の切り身も以前放流釣り大会で40cm近い魚が残っていたため、使ってみた。イクラ、ミミズ、ブドウムシで狙っても掛からない魚が、赤身では一発だった。しかし反応が良いとき悪いときがあるように感じる。
オキアミ
皮を取って使ったことがある。放流物の居残り狙いだったが、イクラと変わらない釣果だった。使用したことはないが、アミエビも有効だと思う。
その他
エビやイソメ、ゴカイなども良いようだ。渓流魚は基本的に肉食なので、ここに掲載した以外でもいろんなエサがあると思う。自分だけの秘密のエサを見つけるのも面白い。では良いシーズンを。
渓流釣りのエサの特徴(提供:週刊つりニュース中部版APC・石橋英之)
<週刊つりニュース中部版APC・石橋英之/TSURINEWS編>



