私のホームグラウンドである岐阜県郡上市の長良川郡上漁協管内には、本流支流ともに魅力的な渓流が数え切れないほどある。釣期も長く2月初旬から9月いっぱいまでと、長く楽しめる。今回は規模の大きな支流である吉田川と亀尾島川に照準を絞ってポイントを紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・松森渉)

郡上渓流の魅力
初期は雪化粧のなか、支流域を中心にヒレピンアマゴが楽しませてくれる。桜が咲くころになると、支流の吉田川や亀尾島川のアマゴが動きだす。それと時を同じくして本流アマゴも動きだす。エサ釣り師、ルアーマンともに長良川が最も釣り人でにぎわう季節だ。
5月に入れば、良型のデンデンアマゴが本流支流ともにサオを絞る。夏に入ると一段落するが、梅雨の時期は見逃せないタイミングもある。増水時に大型の魚が動き、尺のチャンスが広がる。いろいろな顔を見せてくれるのが郡上の魅力だ。

吉田川
吉田川は郡上漁協管内でも最も規模が大きな支流で、本流と遜色ない釣りが楽しめる。郡上踊りで有名な郡上八幡の城下町を流れ、長良川へ合流する。ポイントは下流から上流までいたる所にある。下流域は本流同様のタックルで楽しめるダイナミックな渓相で、大淵、荒瀬が点在する。中流域は小淵、段々瀬が連なる渓相で、入川口も限られているので、地元の釣り師の漁場といった感じ。
上流域まで来ると道路と川との高低差がなくなり、入川しやすくなる。渓相は小淵、段々瀬、平瀬と釣りやすい渓相で、魚影も濃い。

明宝大橋
明宝地区の入り口が明宝大橋だ。橋下流に支流寒水川が流れ込んでいる。日当たりも良く、比較的早くから釣れだすポイントのひとつ。橋の真下辺りに獣害柵がある。柵の手前に駐車スペースがあり、柵は出入り自由だが施錠はしよう。橋下流に釣りやすい瀬があり、ここは数が出る。

高橋
高橋は入川が最もしやすく、駐車スペースも分かりやすい。橋下流に段々瀬があり数が狙える。成魚放流もされるポイントなので、たまに成魚も交じる。橋上流は平瀬が続く。どちらかと言えば増水時に好釣果が得られる。

日洞橋
日洞橋上流は、釣りやすい段々瀬が続く。平水よりやや高いぐらいのときが一番釣りやすい。数釣りができるポイントで、たまに良型のイワナが顔を見せる。増水時は川渡できないので要注意。細畑橋より上流は谷が深くなるので、水が減ってから探りたい。
三原橋
通称三原。長尾橋辺りから釣り上る。この辺りは流れが絞られた段々瀬で、釣行のタイミングが重要。水が高すぎるとポイントがなく、低すぎるとアマゴはスレてハイプレッシャーになる。平水よりやや低めがお勧めだ。絞られた段々瀬を過ぎると、所々に深みがある平瀬が続く。1つ1つのポイントを丹念に探ると数が伸びる。

吉田川の特徴
吉田川は他の川にはないクセがある。釣れだすタイミングの難しさだ。魚影が濃い川だが、初期はまるで釣れない。それが桜が咲くころになると、一気に釣れ始める。
どんな釣りでも一番数が釣れるのが最初の釣り始めだ。このタイミングが難しい。しかし難しいからこそ釣れたときの喜びが倍増する。

吉田川