「落とし込み」とも呼ばれる「食わせサビキ釣り」は、関東でも人気上昇中の釣りスタイルで、サビキで釣った小魚をそのままエサにして大型のフィッシュイーターを狙うスリリングな釣り方です。本記事では、この釣りの基本からタックル選び、仕掛け、釣り方までを詳しく解説します。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 秋丸美帆)
食わせサビキ釣りの仕掛け
市販されているサビキ仕掛けは豊富で、釣り場やターゲットに合わせた仕掛けを選ぶことがポイントです。また、根がかりやオマツリも多い釣りのため、予備の仕掛けを複数用意しておきましょう。
仕掛けの号数
ターゲット魚種に応じて仕掛けのハリス号数を調整します。ヒラメや小型青物を狙うなら6~8号、ワラサやブリなら10~14号程度を使用しましょう。ベイトの活性が低い場合はハリスを細くして、食いを良くする工夫も必要です。
また、ブリ狙い以外ではベイト付きのいい小針の仕掛けをメインに使うといいでしょう。
サビキ針の装飾
ベイトとなる魚種によってサビキ針の装飾を変えると効果的です。イワシには平打の空針、アジにはサバ皮、サバにはフラッシャーを使うのが基本です。ベイトの種類はアジ船ならアジでほぼ固定。ブリ狙いならサバが多く、五目船なら状況次第でベイトが変わります。ベイト魚種に対応する仕掛けを用意しましょう。
オモリの号数
水深によって使用するオモリの号数は異なります。浅場のLT五目なら50号~80号程度、深場なら100号~150号など様々です。予約時に船宿に確認しておきましょう。
食わせサビキの釣り方
釣り場に到着したら、まずは船長の指示に従い、仕掛けをベイトがいるタナまで沈めます。ベイトが掛かると、竿先に細かな震えが伝わるので、仕掛けをゆっくりと海底近くまで下ろし、少し底を切った状態で本命のアタリを待ちます。魚の回遊状況により、狙うタナが変わることもあるため、船長のアナウンスはしっかり確認しましょう。アタリが3分ほどない場合は、ベイトが弱っている可能性があるので、ロッドを強くシャクり、弱ったベイトを外してから再度ベイトを掛け直します。
ベイトが掛からない場合は、仕掛けを上層まで巻き上げ、フォールスピードを調整しながらベイトのいる層を通過させる誘いが効果的です。ベイトの活性次第で速く落とすか、サミングしながらゆっくり落とすかを試し、反応を見ながらアプローチを変えましょう。
アタリとアワセのコツ
アタリは魚種によって異なりますが、即座にアワセを入れるのは避けた方が良いです。竿が引き込まれたタイミングで、竿先をゆっくり持ち上げるようにしてアワセを入れましょう。ヒット後は、根魚やカンパチなどが根に潜り込まないように、ドラグを締めて速やかに海底から浮かせます。その後は、魚のサイズに応じて無理をせずにやり取りしますが、小型の魚の場合はオマツリを防ぐためにも素早く巻き上げると良いでしょう。
<TSURINEWS編集部>