灼熱の2024年夏の武庫川一文字、大サバの数釣りを夢見て4回釣行したが、へっぽこ釣り師の筆者には高嶺の花なのか、何かと噛み合わずに釣れた大サバは3匹と釣果を伸ばせなかった。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)
4度目の釣行でようやく釣りらしい釣りに
翌8月11日に4度目の釣行。私は始発便の乗船で4番の船着き場で降り、前日と同じような場所に釣り座を構え、準備に入る。
当日のタックルはクッションゴムを介した上下ダブルカゴ方式の投げサビキ仕掛け。上下ダブルカゴ方式なので重い仕掛けを沖向き10mから15mに投げ入れるための耐久性を考慮し、竿は投げ釣り用の竿に近い磯竿10号5.4mという特殊な竿を使用。
ミチイト6号を巻いたスピニングリールをセットし、サビキは蓄光サビキ9号でハリス4号の太いものを選択したが、通常の6本針から3本針に切り落として、その代わりにカゴテンビン釣り仕掛け風にハリス5号のトリック針をテンビンの先に付けた。
このトリック針は大サバやデカアジへの訴求効果が高く、カゴテンビン釣り仕掛け風にすることで大サバの針掛かりと取り込みも良くなるメリットがある。
アクセントとして、小魚に似せた特殊なワームを2つだけ針に刺して、大サバへの訴求を高めた。ウキは長竿に複数のサビキ針を扱う中での糸絡みを防ぐため、20号の中通しフロートウキを用いた。
さらに、竿を終始手持ちにして釣り続けるのは疲労が募るので置き竿にするうえで、竿に尻手ロープを掛けるため、外向きに上るための梯子を活用し、私は伸縮ロープのフックを、片方はその梯子に、もう一方を竿尻に掛けて対処した。
当日の波止上は相変わらず朝から灼熱状態ではあったが、波風も弱く釣りやすいコンディション。前日とは違って隣の釣り人も1本の竿を丁寧に扱っていてマナーが良く、お互い周りの状況を見ながらの、ようやく釣りらしい釣りになった。
5:20頃の初ヒットは痛恨のバラシ
当日の午前中は10時過ぎの満潮に向けて上げ潮のコンディション。あとは大サバの回遊次第だ。すると5:20頃、フロートウキが一気にズボッと沈んだ。このアタリを待っていたと、慎重に巻き上げたものの海面近くで痛恨のバラシ。またしてもへっぽこ釣り師モードに突入かと気持ちは沈んでしまった。
6:30頃からの時合いで2匹を捕獲
近況は朝の時合いが短く、その間に大サバをしっかり拾えるかが勝負となっている。歓声が上がったのは6:30頃、4番船着き場の直下に釣り座を構えていたファミリーのお母さんが「やったやった!」とサバを仕留めた。しばし沈黙の後、その近くで釣り慣れた様子の人も続いて大サバを抜き上げた。
時合い到来と私も置き竿を手持ち管理に変えると、数分してフロートウキが一気にズボッと沈んだ。今度こそ仕留めるぞと、慎重を期して海面に寄せると、中のほうのサビキ針に掛かっていた。これではタモ網を使うと針が絡まってしまうので、さらに慎重を期してそろりと抜き上げに成功。
待望の1匹目の獲物は大切に下処理したいところだが、時合いは逃せないので写真もそこそこに、即エラにナイフを入れて海水バケツの中へ。血抜き後の下処理は後回しにして戦線復帰。7時過ぎに今度はフロートウキが勢いよく横走りしてヒットを確認。
竿さばきで横走りを制し、手前に寄せてそろりと抜き上げに成功。2匹目の大サバは35cmとサイズ的にはやや物足りなかったが、過去3回の釣行では叶わなかった2匹目の上乗せが出来た事の喜びのほうが上回った。
全体的に回遊状況は渋く10時に納竿
8時の便で波止上の状況を見回りに来た船長が私に声をかけてくれた。前日にマナーの悪い釣り人の事を訴えた自分の事を覚えてくれていたようだ。
隣人に恵まれ2匹釣れたと報告すると「良かった。引き続き頑張ってや」と労ってくれた。一方でこれまでの波止全体の状況を聞くと「渋いね。アカンわ」と困り顔。私の2匹の釣果でも貴重な情報となったようだ。
結局その後は大サバの回遊はなく納竿。最終釣果は大サバ2匹となり、10時の便で波止を後にした。
4回の釣行で大サバは3匹と釣果を伸ばせなかったのは残念だったが、釣れた時の大サバの手応えは釣魚の中でも特筆もの。またチャンスが巡ってくれればいいなと、夕食のおかずとなった大サバを賞味しながら過去の釣行を振り返った。
<伴野慶幸/TSURINEWSライター>
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