著者の住む近畿地方では、3月1日から各河川で渓流解禁を迎えた。その少し前となる2月26日、解禁前のウデ慣らしのため、著者が毎年この時期お世話になっている小柿渓谷放流釣り場へと釣行した様子をお届けしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)
名人にアドバイスを頂くと……!?
昼食後、気合を入れて釣りを再開したのだが、アタリが出てくれず悪戦苦闘が続く。すると、3つ隣の区画で釣っていた方に突如話しかけられ、すぐに仲良くなったのだが……実はこの方、とんでもない名人だったのだ。著者は釣り人生で初めて「釣り方のアドバイスを頂く」という経験をした。
雑談から釣り談義へ
本当に何気なく話しかけられたのだが、著者の釣り方が「自然渓流に通う人の釣り方」だと即座に見抜かれた。そして、著者の昼前後の苦戦を見ていたこの御仁から、「この場所では自然渓流のように仕掛けを流してはいけない、仕掛けを止めてからわざとらしい誘いをかけてみよう」とアドバイスを頂いたのだ。この段階で既に、著者の頭の中は???だらけである。
管理釣り場特有の釣り方
キモは竿・ラインの角度や向きであることを著者に詳しく説明しつつ、竿をサポートしてくださったのだが、その動きは熟練の釣り師ならでは。まさに名人と呼ぶにふさわしいものだった。
名人に言われるがまま、アマゴの溜まり場である中層へと仕掛けを誘導し、竿先で誘いをかけていくと……あれほど活性が低かったにも関わらず、アタリが連発!痛恨のアワセミスを二度犯しながらも、三度目のアタリを捉えて無事アマゴを釣ることが出来た。これには名人も我が事のように喜んでくれた。
名人の仕掛けでさらに追加
この後も適宜アドバイスを頂きながら、名人の言うとおりに竿を操作してみると、先ほどまでの不調は何だったのかと言いたくなるほどアタリが頻発。食い渋りのためアワセは本当に難しかったが、なんとかもう1匹を追加。
ここで名人は、自らの極細ライン・極小針仕掛け(針付きハリス)を著者に沢山分けてくれた。0.15号ハリス・カッパ極2号という細さ・針サイズに驚きつつも、早速この細仕掛けに変えてみたところ、食い込みの良さが格段にアップ!3匹のアマゴを追加出来てしまったのだ。
名人の正体は?
この御仁は、小柿渓谷のスタッフ公認釣り名人である岸本さんという方だった。お名前を教えていただき、記事への掲載許可と共に、「昼前とは全然違うよ、上手くなったなぁ!」とお墨付きを頂いた。これまでずっと独学で釣りをしてきた著者は、もはや師匠とお呼びしたい気分だった。実際に「師匠!!」とお呼びしていたのはご愛敬。
釣果以上に収穫の多い釣り
悪天候の中16時過ぎまで粘り、最終的な釣果は15cm~20cmまでのアマゴが14匹。同行していたタカヒコさんも名人のアドバイスで10匹となり、共にツ抜けに成功した。もし名人のアドバイスに耳を傾けることなく釣っていたら、きっと9匹のままで終わっていたに違いない。
こうして今回の釣行は、非常に実りのある、楽しい釣行となった。小柿渓谷放流釣り場は5月頭頃まで営業しているので(火曜定休)、読者の皆様も是非足を運んでみてはいかがだろうか。もしかしたら読者のあなたも、岸本名人に出会えるかもしれない。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>
小柿渓谷放流釣り場