今回取材した釣り場は、愛知県一宮市の北方川釣り体験場(北方マス釣り場)。取材日の天候は、今回のお題におあつらえ向きの年に一度レベルの雪!今季最強クラスの寒波襲来で当然水温は下がり、オサカナさんには悪影響。真っ白な釣り場で、冬季の渋い日をどう釣ったのかを紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)
スプーンとミノーで攻略
今回のお題はタフコンディション下でのエリアトラウトフィッシング。いかに「魚が用意されている」エリアトラウトといえど、生き物や自然相手なのは他の釣りと変わらない。渋い日に当たってしまうことだってあるだろう。そんなときにどう釣果を得ればいいのか。
この日釣果を得られた釣り方は主に2つ。エリアトラウト王道のスプーンでの巻きの釣りと、ミノーのマジックジャークだ。渋い状況でどのように釣ったかを解説していきたい。
スプーンの巻きの釣りでのアジャスト
当日はちらつく雪と薄濁りで水中に魚影は確認できないため、まずレンジはボトム付近だろうと推測。最初は1.4gのスプーンを投げ、ボトムまで沈めてから探ってみるが反応なし。
次に0.9gの軽いスプーンへとウエートを変更。軽いスプーンにした理由は、1.4gのものよりも同じレンジをゆっくり引くためだ。
「スプーンの重さ=スピードの速さ」となり、同じレンジを引くなら重いスプーンより軽いスプーンほどゆっくり引ける。この日のような冷え込みだと、魚の動きもゆっくりだろうと思ってのウエートチェンジだったが、これが的中。ボトムからの巻き上げで次々アタリが出るようになり、ニジマスがヒットした。
使ったスプーンはウォブリング系アクションのマーシャルトーナメント0.9g。スプーンのアクションはざっくり大別してウォブリング系、ロール系、両者のミックスのウォブンロールの3種類がある。
ウォブリングへの反応が良くてロールがダメ、あるいはその逆など、スプーンのアクションのタイプによって魚の反応が変わってくるので、スプーンを買いそろえる上でバランス良くチョイスした方がいいだろう。
余談だが、オススメのそろえ方はひとつのスプーン、重さにつきカラーは5色程度でいいので、種類を増やすこと。スプーンは一見どれも同じように見えてしまうが、動かしてみるとそれぞれ微妙にアクションが違う。そのアクションの違いの豊富さ=手札の多さとなる。
反応の良いレンジ、スピード、アクションが決まれば最後にカラーだ。この日は表が白っぽい水色、裏が青のスプーンが頭ひとつ抜けて反応が良かった。雪で白っぽく見える世界の中に表の色が溶け込み、アクションするたびに裏の色との明滅効果が出ていたのが良かったのだと思う。
キツイ冷え込みと雪という、普通の釣り人なら釣りに行かないような日ながらもスプーンでのパターンを確立でき、この日の釣果の半分をこのスプーンでキャッチできた。