今回取材した釣り場は、愛知県一宮市の北方川釣り体験場(北方マス釣り場)。取材日の天候は、今回のお題におあつらえ向きの年に一度レベルの雪!今季最強クラスの寒波襲来で当然水温は下がり、オサカナさんには悪影響。真っ白な釣り場で、冬季の渋い日をどう釣ったのかを紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)
ミノーのマジックジャーク
近年では定番メソッドとして定着したミノーのマジックジャーク。北方マス釣り場では、冬季の水温が下がる時期(まさに当日)に威力を発揮するメソッドだ。簡単に説明すると、デジ巻きによるリーリング主体のストップ&ゴー。リールを素早く巻いて一気に潜らせ、止めて浮上させるという縦のジグザグの動きを水中で行うものだ。
使用するミノーはマジックジャーク専用設計のロングリップ&フローティングタイプのもので、ソルト用や渓流用ミノーなどの流用は、望んだアクションが出せないのでほとんど不可。
この日のレンジはボトム付近ということで、マジックジャーク用ミノーの中でも、潜航深度の深いダイワのダブルクラッチ60F1をチョイス。ルアーが着水したら、ボトムにリップがタッチするまで潜らせてから、アクションを開始する。
リールのハンドルを半回転~1回転クイックに巻いてミノーを一気に潜らせ、ピタッと止めて浮上させる。ここで水面まで浮かせる必要はなく、潜らせた分だけ浮かせるようにすれば、狙いたいレンジをキープできる。
またアクションはリズムよく行うのがコツだ。すると連続ヒットもありつつ、悪くないペースでヒットが続いた。北方における冬季のマジックジャークは、ハマれば他の釣り方では太刀打ちできないほど連発をすることも多い。アクションもリールを巻いて止めるだけと非常に簡単なので、慣れていない初心者でもやり始めてすぐに釣果を出せることも多い釣り方なのでオススメだ。
厳冬期でも釣果は出せる
このようにスプーンとマジックジャークで釣果を重ね、6時間の釣りで合計30匹のキャッチに成功。最後にはミノーに45cmほどのニジマスもヒットして、大物のキャッチにも成功した。
内心ちょっとだけ「取材なのにこんな天気で釣れなかったらどうしよう……」と思っていたが、リアルに渋い日でもきちんと釣果は出せるという証明ができてホッとした。
エリアトラウトの良いところは、目の前に「魚が用意されている」こと。その目の前にいる魚をいかにして食わせていくか、リアルタイムで釣りを組み立てていく楽しみがエリアトラウトの醍醐味だ。
今回は冬の渋い日の釣り方を紹介したが、エリアトラウトはある程度成熟してきた釣りジャンル。さまざまな状況に対して、それに適した釣り方がきちんと確立されている。
もし、「う~ん、釣れない……。こんなときはどうすればいいの?」と困った場合は、釣り場のスタッフやエリアに詳しい釣具店スタッフを頼ってみてほしい。
北方マス釣り場の場合、土日祝日であれば私がフィッシングタックル・カリプソの釣り具出張販売を行っているのと、釣り場近くにも実店舗があるので、釣行前や釣行後に立ち寄っていただければ幸いだ。
<週刊つりニュース中部版 松尾尚恭/TSURINEWS編>