誰でも気軽に高級魚が狙えることで人気の海上釣り堀だが、初心者の人やこれから初めて海上釣堀へ行ってみようという人から、さまざまな疑問や悩みを聞くことが多い。今回はよく質問される3つの事項について詳しく解説していきたい。
（アイキャッチ画像提供：週刊つりニュース中部版 桑原一幸）
TSURINEWS編集部
ロッドの選択について
釣り堀と聞くと、誰でも簡単に魚が釣れて手持ちのロッドで気軽に釣行できそうな気がしてしまう。しかし海上釣り堀において、ロッドの選択は重要なポイントとなる。
まず海上釣り堀にはマダイと青物（ブリ、ヒラマサ、カンパチなど）が主に放流されている。特徴や大きさの違うどちらの魚種を狙うかによって選択するロッドが異なってくる。またウキを使用するウキ釣り仕掛けで狙うか、ウキを使用しないミャク釣りで狙うかによっても、ロッドの選択が変わってくる。
バットパワーはサオの必須条件（提供：週刊つりニュース中部版 桑原一幸）基本となるウキ釣りでのマダイ狙いでは、比較的細い仕掛け（ハリス2～5号）を使用することから、ロッドは比較的軟らかめのものを使用する。
青物狙いでは5号以上のハリスを使用して、強い引きと対峙するためパワーのあるロッドが必要となる。マダイ狙いであっても、必要以上に軟らかいロッドを使用してしまうと、ヒットした後の取り込みに時間がかかり、狭いイケスの中では他の釣り人の仕掛けとオマツリをしてしまうなどのトラブルが起こってしまうことから、極端に軟らかいタックルは避けた方が良い。
定番のマダイは意外なパワーに驚かされる（提供：週刊つりニュース中部版 桑原一幸）青物狙いにおいては、ロッドパワーが必要となる反面、特にウキを使用せず狙う場合は穂先の柔軟性が必要となってくる。理由としては一気にエサを丸のみするイメージがある青物だが、活性が低いときはエサを一気に食い込むことが少なく、エサをくわえて違和感があるときは離してしまうこともあるからだ。
また、あまりにも硬すぎるサオは魚とのやり取りがシビアになり、せっかくヒットさせた魚をバラしてしまう原因にもなることから、やはり海上釣り堀専用ロッドが最適である。
LIGHTから発売されている海上釣り堀用ロッド「赤青一撃」はマダイ狙いに最適な300と青物狙いに適した360。限定モデルとして325が発売されている。どのモデルも青物のヒットにもしっかり対応できるパワーを持たせつつ、穂先は視認性が高く柔軟性があるグラスソリッドを使用している。
赤青一撃シリーズ（提供：週刊つりニュース中部版 桑原一幸）グラスソリッドを使用することと、十分なパワーを持たせるために全体的に肉厚な設計となっており、ロッド全体の重量はやや重くなるのが欠点ではあるが、その欠点を補うだけの安心感、扱いやすさを備えたロッドであると言えるだろう。
また最近は、ウキを使用せずミャク釣りでネット際やコーナーを狙う人も増えている。ミャク釣り用のロッドとしては「極大鯛180」が発売されている。
マダイは数が狙える（提供：週刊つりニュース中部版 桑原一幸）一般的なマダイ狙いのソリッド穂先の探り釣りロッドは、イカダザオのような繊細な穂先を搭載しているものが多いが、初心者には扱いが難しく慣れないうちは穂先を折ってしまうことがよくある。極大鯛はやや太めのソリッド穂先を備えており、不意にヒットする中型青物にも対応ができる仕様となっている。
海上釣り堀では皆さんが狙う魚種や狙い方によってタックルを使い分けるのが望ましいが「取りあえず1本で」ということであれば、赤青一撃300を推したい。青物まで幅広く使用できる。
エサの選択について
エサについては海上釣り堀のエサの準備の基本は、少量であっても多くの種類を準備するのが基本。エサ店へ行けば海上釣り堀用のダンゴとして大きさや色、粘りの異なるものが多数発売されている。
むきエビの銀バナ一撃（提供：週刊つりニュース中部版 桑原一幸）赤青一撃ダンゴも赤・黄・白の3色がありローテーションが可能だが、最近の海上釣り堀はエサ取りが多いこともあり、エサ取りの活性が高い日はダンゴエサだけでは対応が難しい場合がある。
赤青一撃ダンゴは3種類（提供：週刊つりニュース中部版 桑原一幸）そのような場合はエサ持ちの良い赤青一撃グミをボックスに忍ばせておくと、エサ取りの猛攻を回避できる。
赤青一撃グミ（提供：週刊つりニュース中部版 桑原一幸）単体での使用も可能だが、今回の釣行のようにハリの中心部にグミをセットしてダンゴで包むなど、ひと手間を加えることでダンゴがとられてもグミが残りマダイのタナまでエサを届けることが可能となる。
グミエサはエサ取りにめっぽう強い（提供：週刊つりニュース中部版 桑原一幸）ダンゴのローテーションは基本だが、タイプの異なるエサを準備することにより、いつもよりプラス1匹2匹と皆さんの釣果もUPするだろう。
