ゴミが廃棄され、排水が流入する河川。そんな河川で釣りをする筆者が、釣った魚を食べても大丈夫なのか、そして、環境汚染に対して釣り人ができることは何かあるのかを考えてみた。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)
釣魚を食べるか否かは自由
釣った魚を食べる。釣り人としてはこの上ない楽しみの1つだが、今自分が釣りをしている場所の魚を本当に食べても大丈夫かと考えたことはあるだろうか?海釣りで回遊魚のアジやサバなどは別として、生活排水や工場の油が漂う河川でのハゼやテナガエビならどうだろう。少し不安になるだろう。
しかし、実際は人体に影響が出ることはほぼないと思われる。筆者も子供の頃、綺麗とは言えない河川でハゼやウナギを釣っては食べて来たが、今も元気だ。それでも昔よりも汚れた河川を見ると、美味しい魚が釣れても昔のように食べたいと思えない。これは感情の問題だ。例え何ともなくても食べたい感情が湧いて来ないのだ。
そこで今回は、汚れきった河川で釣れた魚は食べても本当に大丈夫なのか?を筆者の経験を元に考えてみたい。これはあくまでも筆者の推察であり、科学的なエビデンスはない。もちろん漁業権を踏まえた上ではあるが、釣った魚を食べるか食べないかは、その釣り人次第である。
川で釣った魚は食べる?
これは川でも海でも同じだが、釣った魚を食べても大丈夫か?なんて、食べてみなければ誰にもわからないのだ。川での釣りで考えれば、どんなに汚れた河川でも人体にすぐ影響が出る危険なものは流れていないだろう。
特に現代は昔と違い、こういった環境の問題に世間の目が厳しいからだ。とはいえ、本当の所は調査でもしなければわからないのも事実だろう。
過剰な心配は不要
長期的に摂取すれば人間の体に悪い影響を及ぼすことだってあるかもしれない。そう考えたら釣った魚など怖くて食べられなくなってしまう。これはとても寂しいことだ。実際には、川で釣れたハゼやシーバス、クロダイなどを数匹程度食べてもほとんど人体に害などないだろう。
もしも害があるなら、大勢の釣り人がすでに病気になっているからだ。そんな話は少なくとも筆者は聞いたことがない。なので、過剰に気にする必要はないが、頭の片隅くらいには留めておきたいものだ。日本の川や海は、見た目以上に汚れていることを。
汚れる河川
釣りに行くとわかるが、最近の河川は想像以上に汚れている。昔からそうだったが、見た目だけでなく臭いもひどい。
護岸に囲まれた、いわゆるアーバンサイド(都心の河川)は見た目そうでもないが、自然が残る河川などはひどいものだ。
廃棄された大型ゴミ
筆者がよく釣りをする千葉県の小河川などは、潮が引いて川底が露出すると、自転車やバイク、冷蔵庫、車のバッテリーなどが捨てられているのがわかるくらい現状はひどいものだ。これらに使われているオイルや液体が川に流れ、ひいては海をも汚していく。さらに工場地帯ともなれば、工場からの廃液や油なども少なからず川へ流出している。
危ないものではないとわかっていても、そこで釣れる魚を何の不安もなく食べれるかと言うと、残念ながらそうはいかない。これが地方の自然が残る河川の現状でもあるのだ。