五月晴れも終わり、間もなくうっとうしい梅雨に差しかかる。雨だと舟釣りもおっくうになりがちだ。ならば舟と桟橋の選択肢がある釣り場はどうだろうか。静岡県伊豆市にある早霧湖なら、その日の天候や気分で選べるのがうれしい。言わずと知れた魚影特濃釣り場なので数釣りはもちろん、釣り方次第では良型の爆釣もあり得る。とくに桟橋なら手軽なので釣技を磨く道場にも最適だ。
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釣り方とエサ
早霧湖の釣り方とエサを解説しよう。
底釣り
エン堤向きは、どこに入ってもほぼ逆カケアガリ。本湖向きは最深部付近を除き左右の傾斜で、とくに入口付近は1席違うだけでかなりの水深差がある。つまり平らな地形での底釣りはまず不可能と心得よう。
傾斜地形だと底ダテが難しいが早霧湖は魚の活性が高いのでトップの戻り、アタリの出方、カラツン率などで釣りながらタナを合わせていくことができる。つまり魚任せでもOK。言葉は悪いが底ダテはテキトー(エサが底に着けばいいくらいの感覚)で済ませ、あとはウキとにらめっこしながら微調整する。
問題は上ずりだ。何投か空振りすると直後から口が下を向かなくなる。口下のスレならまだしも腹や尾ビレなどでスレてきたらら完全に上ずりのサインだろう。ここまでいってしまうと口を下に向けるのは厄介だ。よって早め早めの上ずり対策を講じるのが理想。
ウキの浮力、エサの大きさ、ハリの大きさ、ハリスの長さなど対処法はたくさんあるが、もっとも効果的な方法は空振らないことだ。魚を釣ればその時だけは魚が散るのでリセットされるが、空振りを続けると舞い上がったエサが下がるまでの滞空時間でますます上ずりが激しくなる。釣ることが最大の上ずり対策と心得よう。
なお何尺で底が取れるかなどは水位によっても変わるのでオーナーに確認するのがベストだ。
宙釣り
好みの釣り方でOKだが、現状だと混雑時は固形物を食わせに用いたセット釣りが強い。竿は8~10尺でタナはメーター前後またはチョウチンがいい。
空いていれば両ダンゴが面白い。数を狙うなら短竿浅ダナだが、良型狙いなら、あえて中尺または底付近のチョウチンにも挑戦したい。ウキをナジませるのに苦労するほど上層に魚が寄るが、そこをねじ込んで釣っていくことが決まった時の快感は何者にも代えがたい。
いずれにしても魚影特濃でよほどのことがない限り魚の活性も高めなので、釣りの腕を磨くには最高の「道場」だろう。
<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>
早霧湖
料金:桟橋¥2700、舟¥3100