私が磯釣りを始めた四半世紀前(汗)、この時期の若狭の磯釣りと言えば、チヌ狙い。私も年無しを求めて釣行をしていたが、昨今の主役はグレ。しかも40cmを超えるような大型が狙える。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター田中こうじ)
チヌは不調?
ここ数年、チヌは不調が続き、グレが主役となっている。今シーズンも2月下旬から40cm超が釣れ出していた。3月から何度も予定していたが予定と天候が合わずに4月中旬に釣行した時には、絶好の乗っ込みシーズンのチヌは顔を出さずに32.5cmまでのグレが釣れた。
不思議と寒グレと呼ばれる時期ではなく、春に大型が釣れる。一旦、水温が下がってエサトリが減ってから、大型から先に活動するのではないかと思われる。
沖磯フカセ釣行
2回目の釣行は5月3日。急に決まった釣行にグレが好調な福井県小浜市泊の渡船店は既に満員。隣の地区の宇久・谷久渡船に連絡すると滑り込みで予約できたので、良型グレ釣ってやろうと意気込んで釣行。
午前5時に港に着くと既に準備を済ませた釣人がいっぱい。私も早々に準備をして船着場で待っていると船長が登場し、荷物と釣人を満杯にして出船。最初にアオリ狙いのアングラーを磯に乗せて船は沖へ。
立神ハナレに渡礁
船長が気を利かせてくれて人気磯である沖の立神ハナレに下してくれた。沖の立神は宇久の磯で最も沖にあり、潮通しが良くチヌ、グレ共に狙えるA級磯だが、どの磯も足場が悪いのが玉にキズ。
磯釣りを始めた頃に好んで乗っていたと、前回の釣行の際に話していたのを覚えていてくれたらしい。谷久渡船は良い渡船店ですよ。
フグだらけ
ミチイト、ハリス1.75号通しに速手グレ6号を結び、ウキ下4ヒロで開始。足元にまきエサを入れるとフグがフラフラと浮いてくる。オセンやコッパは見えない。
フグが異常繁殖してどの磯も多いのだが、このハナレは特に多いと常連さんの情報。確かにウキがピクリと動くこともなくさしエサがない。2投目ではハリも無くなった。立神本島との間のシモリ周りが実績ポイントなのだが、フグの巣窟になっていて釣りにならない。
沖向き狙い30cm級グレ
狙いを沖向きに変更する。磯の形状的に立神本島向きは釣りやすいのだが、沖向きに釣ろうとすると壁越しに釣る必要があり、また足場も狭いので上半身を捻じる必要がある。左向きに腰のストレッチをしているような感じで常に半身となって釣りをする。正直、辛いが仕方なし。
沖は西向きに流れで、シモリから外れる流れのためフグは少ない。さしエサが残ってくるのでまきエサとの同調を心掛けて流しているとス~ッとウキ入れ。竿先に乗って来るのを待ってアワセを送り、引きを楽しむ。やがて魚が浮いてきてタモに入れたのはポッテリとした30cm級グレ、まだ抱卵している。
変化する潮に合わせてグレ追加
この磯は、潮の流れが複雑で沖向きもころころと変わる。シモリとの水道はそれに合わせて左右に流れる。沖は東向きに流れ、その潮に引かれるようにシモリとの水道を潮が抜けるような時が良い。潮目ができる位置が沖であったり、手前だったりと一定しない日だったが、逆にフグが集まりきらないので良かったかもしれない。
25~32cmがポツポツと続く。まきエサが効き過ぎるとグレの型が落ち、最後はフグがくるのでポイントを沖の潮目、潮筋、シモリ周辺、地向きとローテーションしながらグレを追加した。中でも沖の潮目が、型が良かった。