今年は全国的に桜の開花が早く、名古屋地区は3月27日に早くも満開。釣り人はこの時期に旬を迎えるマダイのことを「桜鯛」と呼んで、ターゲットにする。今回は、このマダイ狙いで3月31日、愛知県・南知多町師崎港の七福丸所属の元栄丸に乗船した。この時期、元栄丸ではタイラバ専門でじっくりと狙わせてくれる。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・佐久間由郎)
3タックル体制でタイラバ釣行
当日は午前6時ごろに受け付けを済ませ、船長の指示で左舷トモに入る。席が決まればタックルの準備だ。今回は3セット用意した。
1セット目は、炎月BB・B69M‐SというロッドにPE0・8号、リーダー4号を巻いた炎月CT‐151PGを組み合わせた手巻き仕様。2セット目は、ロッドが紅牙MX69XHにフォースマスター301DHを付けた電動リール仕様。3セット目は、グラップラーBBタイプLJにエクセンスC3000HGMのスピニング仕様。これらを状況に応じて使い分ける。
まずは手巻きタックルから
6時50分に出船。この日は薄曇りで、海況は良さそうだ。すぐにエンジン音がスローになる。この日のポイントは師崎前の超近場だ。船長から「水深は33m、始めてください」のアナウンスで開始。
まずは手巻き仕様のタックルで、ヘッドは60gのチャートカラーを使いこれにネクタイだけのシンプル系で様子を見る。
仕掛けを投入すると、ほぼ真下に落ちていく。着底が確認できたら、すぐに巻き始める。底から10mくらい巻き上げ、アタリがなかったらまた落とすということを繰り返す。タイラバの場合、誘いは必要なくただ巻くだけなのだが、その巻きスピードが重要で釣果に大きな影響を与える。
1尾目のマダイをゲット
まずはデッドスローで様子を見ようと巻き始めると、すぐにココン、ココンとアタリが出た。タイラバの基本はアワせないこと。じっと我慢で、向こうアワセでロッドが大きく曲がるまで同じスピードで巻き続ける。
ようやくグッグッーとロッドが入ったので、ここで軽くアワセを入れて巻き上げ開始。途中ココンココンという特徴的な引きを見せ、なんと1投目で小型ながら本命をゲットだ。これは「今日は爆釣かな」と思ったが、その後が続かない。
スピニングタックルにチェンジ
元栄丸ではタイラバの場合、ドテラ流しとなるので普通はイトが流れていくのだが、この日はほとんど流れない。船も潮も動いていない感じだ。そこでスピニングタックルにチェンジし、チョイ投げをして斜めに引いてくるようにする。
するとすぐにアタリが出て本命をキャッチするが、25cm以下でリリース。その後もアタリは出るが、なかなかハリ掛かりしない。釣れてもリリースサイズが多い。潮が動かないときは、スピニングのチョイ投げが有効というのは分かったが、思うようにサイズアップしない。
伊良湖沖に移動
船長も9時半すぎに見切りをつけ、伊良湖沖に移動。ここは水深60mほどで、だんだんとかけ上がってくるとのこと。そこで電動タックルにして、100gのヘッドでやるがアタリが出ない。30分経過したころ、ようやくアタリが出たが、またもやリリースサイズ。同船者も苦戦しているようだ。
ヘッドやネクタイ、スカートを替えたり、巻きスピードもいろいろ試すが沈黙状態。そして、とうとう午後1時の沖上がり時間を迎えた。
私の釣果は、33cmまでのマダイを5匹。渋い日だったが、これからが乗っ込み本番。サイズも良くなってくるので、皆さんもタイラバで挑戦してみてはいかが。
<週刊つりニュース中部版APC・佐久間由郎/TSURINEWS編>
七福丸
大型船2隻と中型船1隻(元栄丸)の3隻体制で営業中。フグ、カワハギ、イサキ、アジ、キスなどの中物をメインに、イワシ泳がせで狙うヒラメや青物、ウタセマダイなど大物釣りも楽しめます。近年はジギングやタイラバ、エギタコなどルアーでの出船も行ってます。乗合メインに仕立も対応。