3月上旬、ヒューマンアカデミー福岡校23期生の2年生が、卒業研修のため沖縄に向かった。今回は、ティップランエギングメインに釣行。初めての土地で初めてのターゲットを相手に、釣りを組み立て、仮説と検証を行い、たいへん有意義な卒業研修となった。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 総合学園ヒューマンアカデミー福岡校フィッシングカレッジ トーナメントプロ専攻 2年 江口睦日)
釣行2日目
釣行2日目は初日の傾向から、リールをハイギアからローギアへと交換し、より潮の影響を受けさせるためにリーダーを2号から3号へと太くした。
初日は波風があったがこの日は完全ベタナギ予報であったため、仕掛けを遠くに流すことは難しいであろうと考え、流さずにボトムから距離をださずにシャクる方法を考えた。
レッドモンスター登場
午前9時出港。ポイントに着き、仕掛けを落とすと仕掛けが真下に落ちていく。昨日の釣り方はできないので、リーリングとシャクリで調節していくローギアに交換していて正解だった。
ボトムから離さないようにアクションを開始。初日と違い苦戦したが、ていねいに何度も流していると、レッドモンスター(アオリイカのアカイカ型)がヒット。
水面付近で強烈な引きをしてくれた。船べりに寄せると横抱き(イカがエギ本体を抱いているだけでハリに掛かっていない状態)であった。船長が冷静にネットイン。
その後、同じポイントで同行者が1kgほどのイカをグリーン系で釣った。そして、流し直してコウイカがヒット。沖縄ではコブシメやクブシミとも呼ばれているそうだ。同じくこちらもグリーン系のエギ。この日は潮と風がなく苦戦した釣行となった。
ホテルに戻り前日に釣れたイカを食べた。天ぷら、刺し身などは身が軟らかくとてもおいしかった。地域、海域によって近縁種であっても性格や味に違いがでるのは非常に面白い。
今回の釣行のまとめ
今回はティップランエギにシンカーを合わせ80gほどに調節したものと、ナス型オモリ15~20号を合わせたエジングを併用した。
安定してヒットしていたのは、グリーン系で最大イカがヒットしたのはリアルイソスジエビであった。
カラーの反応
カラーローテーションについても本土と比べ、水の透明度は圧倒的に高く有光層がかなり深い。イカも視力が非常に良い生物であることから、普通ディープだと認識されづらくヒット率の低いカラーでもアタっていたのだと考えられる。
しかし、赤色のエギや赤テープを試してみたが、イカからのアタリはなかった。
実際にブルーポーションカラーでも初日にイカがヒットしたことや、最大イカは紫でヒットしたことから、緑に若干の反応の偏りはあったものの、極端なものではなくよく見えている。
すなわち効率よく目立っているカラーに反応していたということであろう。
フィンの効果
また、ディープでもエラストマー性のフィンの効果は高く、多くの反応を得ることができた。
特にパタパタのロングステイは非常に効果的で、水温が低くシャクリに追従しきれないイカたちを顆粒で魅了していた。
2日間で船中最大は2.5kg
また、2日間を通してボトムに執着する傾向がみられた。これは低水温で活性が低いためであると考えていたが、2日目にヒットしたイカに1尾付いてくる現象が見られた。
短発でヒットすることは珍しく、2尾同時にヒットしていたことから産卵も絡んでいたのだろうと考えられる。2日間通して船中最大は2.5kgであった
いずれにせよ初めての土地で初めてのターゲット相手に釣りを組み立て仮説と検証を行うのはとても楽しい。皆さんもぜひ、行かれてみてはいかがだろうか。
<週刊つりニュース西部版 総合学園ヒューマンアカデミー福岡校フィッシングカレッジ トーナメントプロ専攻 2年 江口睦日/TSURINEWS編>