渓流を初めて訪れたなら、素晴らしい空気や景色に感動しつつも、「どこをどうやって狙えばいいのか」という現実的な問題に直面する。今回の記事では、どういった場所に渓魚が居ついているのかを紹介していこう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)
渓流の流れは非常に複雑
渓流という場所は、山奥にある関係上流れが強く、大きな岩がゴロゴロしている。そのため、流れが非常に複雑になっており、仕掛けを投入してみるとあらぬ方向へ流されて引っかかる・・・なんて事がおこる。また、時期や雨量によって川の様相は大きく変化するので、それらにも対応していかなければならない。
渓魚が居つく場所を知ろう
まずは的確に流れを把握し、渓魚が好む場所をきちんと知っておく必要がある。キーワードは「隠れ家」「採エサしやすい」「休憩」だ。
物陰
警戒心が非常に強い渓魚は、自らの身を隠すことが出来る場所を好む。大きな岩の裏や間、オーバーハングしている木の下等は、渓魚にとって絶好の隠れ家だ。
流れのヨレや巻き返し
流れ同士がぶつかり合うと、流れがヨレて緩やかになる。こういった場所の付近には、巻き返しや反転流と呼ばれる複雑な流れが生まれ、エサが多く溜まるので渓魚が居つきやすい。流れのヨレは流心の脇に多くできやすいので、注目してみてみよう。
落ち込みの下
渓流は、標高の高い場所から低い場所に向かって流れている。そのため、場所によってはいくつもの段差が出来ており、非常に小さな滝のようになる。こういった場所は「落ち込み」と呼ばれ、底が深く抉れて白泡が立つので、格好の隠れ家となる。また、酸素量が豊富な上に、上流から流れてくるエサが真下に落ちてくる事もあり、渓魚が居つきやすい環境が整っていると言える。
カケアガリ
流れによって作られる、すり鉢状になったくぼみの斜面部分をカケアガリと呼ぶ。こういった場所は、底の流れが変化してエサが溜まりやすい上、流れが緩やかになるので、渓魚の休憩場所となっている。
瀞(トロ)や淵(ふち)
流れが強いエリアのやや下流に存在する、ちょっとしたプールのような状態の場所を淵や瀞と呼ぶ。こういった大場所は、流れが緩くて水深があり、流れてきたエサが溜まりやすくなっている。隠れ場所なども豊富にあり、まさに一級ポイントといえるので、見つけたらじっくり狙いたい。