深海魚『チョウチンアンコウ』の提灯が光る仕組み 実は光っていない?

深海魚『チョウチンアンコウ』の提灯が光る仕組み 実は光っていない?

チョウチンアンコウはどのようにして光るのか調べてみました。実はチョウチンアンコウ自体が光らせているわけではないようです。では、どうやって光っているのでしょうか。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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その他 サカナ研究所

オスはメスに吸収される運命

オスはメスに寄生すると言いましたが、実はこの寄生しているオスは次第にメスに吸収され、最終的には精子バンクとしての機能のみを持つ外部器官になるという、衝撃的な最期を迎えることが遺伝子として決められています。

過去の記録では「メス1匹に対して8匹ものオスが寄生していた」という事例もあり、真っ暗な深海で子孫を残すというのがどれだけ大変なのかを物語っていますね。

ちなみにオスの顔を正面から見ると、中央にとても大きな一対の鼻の穴があり、この鼻腔内には嗅房と呼ばれる匂いを感じる器官があります。

オスの嗅房はとてもよく発達しており、暗い水中でもメスのフェロモンの匂いを嗅ぎ分け、メスにたどり着くと考えられています。

不思議な生態持つ深海生物

チョウチンアンコウは非常にユニークな方法で発光し、暗い深海でもたくましく生きています。

もしかしたら、深海にはもっとユニークな方法で捕食しているサカナがいるかもしれません。

今後の深海魚研究に期待ですね。

<近藤 俊/サカナ研究所>