黒鯛(チヌ)のさばき方&おすすめレシピ7選 旬の時期や下処理法も紹介

黒鯛(チヌ)のさばき方&おすすめレシピ7選 旬の時期や下処理法も紹介

釣り人にはお馴染みの魚の「黒鯛」。生息環境によっては臭みのある個体もいますが、真鯛の仲間だけあって美味しい魚です。今回はそんな黒鯛の美味しい食べ方をTSURINEWSライターのオススメレシピを中心に紹介。また、臭み対策の下処理方法や捌き方も解説します。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター杉本隼一)

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黒鯛(チヌ)とは?

クロダイはタイ科に分類される魚で、名前の通りマダイを黒くしたような見た目の魚です。釣魚としてはポピュラーで、西日本では「チヌ」の別名でもお馴染み。鯛の仲間だけあって美味しく、味や身質も似ていますが、市場価格は安いのが特徴。市場に出るものは沖で捕れた臭みの少ない個体が多いので、お買い得な魚です。

近縁のキビレとヘダイ

近縁のキチヌ(キビレ)やヘダイも市場では区別されずに売られていることもある似た魚で、同様の下処理や調理法で美味しく食べられます。食味はクロダイと似ていますが、キビレは身の締りがよく甘みのある個体が多く、ヘダイはより上品で癖のない味わいが特徴。どちらもクロダイよりも美味しいという人もいる魚です。

黒鯛は臭い?

クロダイはマダイよりも内湾を好むことや、雑食性でなんでも食べるため、生息環境や普段食べるエサによって食味や臭いに個体差があるのが特徴。そのため沖合で取れたクロダイはマダイにも匹敵する美味しい魚ですが、内湾の居着きのクロダイは臭いが出やすく食味は劣ります。釣りであれば外洋に面した潮通しのいい場所などで狙ってみるといいでしょう。

また、体色でも臭みのある個体をある程度見分けることができます。沿岸の浅場で日焼けした体色が黒ずんでいるクロダイは生息環境から臭いがある個体が多く、銀色のクロダイは外洋を回遊している個体のため臭みがない個体が多いです。ちなみにキビレは河口域を好み、流れ込む川の水質によっては、やはり臭みのある魚ですが、ヘダイは沖合を好むため臭みのない個体が多いのが特徴です。

黒鯛の旬はいつ?

旬は晩秋から冬ごろ。「寒チヌ」とも呼ばれ、脂が乗り非常に美味しい時期です。春の産卵期に入ると身の味は落ちますが、真子(卵)や白子を味わうことができます。夏など高水温期はイガイなどを主食として沿岸部に居着くためか、臭みのある個体が増える傾向があります。また、ヘダイの旬も同様に晩秋から冬ごろで、逆にキビレは夏が旬となります。

黒鯛の下処理

釣ったクロダイの場合は下処理も重要です。血は臭みの原因になるので、締めた後にしっかりと血抜きしましょう。また、内臓からも臭みが出る魚なので、釣り場でお腹を開き、エラと内臓を取り出しておくとベストです。保冷して持ち帰ったら、水洗いしウロコを取ります。また、お腹の中の血合いも、ここでしっかり掃除しておきましょう。

黒鯛のさばき方

続いてさばき方を紹介しましょう。小型ならそのまま焼き物などにも使えますが、基本は三枚におろして調理に使います。

三枚おろしの手順

1.胸ビレと腹ビレごと頭を切り落とします。

2.背中側から包丁を入れ、中骨に沿って真ん中の太い背骨の位置まで切り込みます。

3.腹側からも同様に切り込み、片身を切り離します。腹骨は硬いので一本一本切り離していきましょう。

4.反対側も同様に捌いて、中骨から片身を切り離します。

黒鯛(チヌ)のさばき方&おすすめレシピ7選 旬の時期や下処理法も紹介三枚卸し(提供:TSURINEWSライター杉本隼一)

5.刺身にする場合は腹身をすき取り、血合い骨を切り取ります。

6.捌いてみて臭みがあるようであれば、浸透圧で余計な水分と臭みが出る塩水処理もオススメです。やり方は3%の冷塩水に5分ほど漬けたあと、しっかりと水分を拭き取ります。

黒鯛(チヌ)のさばき方&おすすめレシピ7選 旬の時期や下処理法も紹介サク(提供:TSURINEWSライター杉本隼一)

熟成がオススメ

クロダイは釣りたては身が硬く、旨味も乗っていないので数日間熟成させてから食べるのがオススメです。水気を取ってキッチンペーパーに包み、ラップなどで空気に触れないように冷蔵庫で保存しましょう。ドリップが出るのでキッチンペーパーは毎日替えます。

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