アマダイは元々胴つきやテンビン釣りなど、エサ釣りで古くから全国で人気を博している。ここでは2022年の釣り納めとして、三重県・贄浦(にえうら)沖でのタイラバで狙う、アマラバ釣行をレポートする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・山本智也)
アマダイ狙いのタイラバ釣行
12月中旬、三重県・南伊勢町の贄浦漁港からアマダイ狙いで出船した。明け方には若干波風も収まり、薄暗いなか午前6時すぎに出船。
アマダイは元々胴つきやテンビン釣りなど、エサ釣りで古くから全国で人気を博している魚かと思うが、タイラバで狙うアマラバはそのゲーム性もさることながら、近年全国各地で開拓が進みSNSなどでも多くの釣果を見ることができる。
釣魚料理としても、料亭でしばしば登場する「若狭ぐじ」を筆頭に、高級食材としてもアングラーには釣れてうれしいおなじみのターゲットである。
実はこの釣行の1週間前にも同じ船でアマダイを狙ったが、他の同船者と比べて釣果に恵まれなかった。というか、とある同船者の釣果が圧倒的大差であり、どうしてもその検証とリベンジを行いたく、今回の釣行となった。
アマラバ仕掛け
午前6時30分、この日のメインエリアとなる贄浦沖に到着。最近の傾向から少し深場が調子いいとのことで、アマラバに長けた船長は、素早く実績が高いであろう砂地メインのポイントに到着し、タイラバでの「砂漠ゲーム」がスタートした。
当日は曇りのち雨。最高気温10度で、非常に冷え込む一日となった。満潮は12時53分で小潮。潮止まりに向かっての釣りだ。開始からほどなく上げ潮の潮止まりになる。食いも止まると想定し、潮が動いている間にタイラバの操作に集中する。
タックルはPEライン1号、リーダーはフロロカーボンライン5号、タイラバヘッドはしっかりとボトムを感知できるようタングステンで、警戒心を与えないように無塗装の150~210gを選択した。
また広範囲に探りをしっかりと入れられるように、ポイントごと、投入ごとに気づいた時点で潮の動きに合わせて、手間だが重さは細かくローテーションさせていった。
ネクタイの色は船長お勧めの必釣カラーに加えて、低水温のこの時期、魚自体の食い込みも悪いので、においの効いているワームをトレーラーに使用。
フックは少しでも吸い込みやすく、触れるだけでフッキングが可能なストレートポイントの小さめ、短めのハリスセットで臨んだ。
アマラバの釣り方
アマラバの釣り方は、着底させて強く砂泥煙を上げて、ゴカイや小エビが驚いて巻き上がるように操作し、魚の興味を引かせる。巣穴から顔を出して辺りをうかがっていたり、巣穴から出て徘徊したりしているアマダイに少しでも興味を持たせるイメージだ。
そんな砂漠の中にあるグリーン?の位置に船長がドンピシャで流してくれている。後はそのカップにニアピンさせることを想像しながら、水深130mラインできっちりとボトム着底を確認し、あまり上まで巻かず、タッチ&ゴーのアクションを繰り返していく。
微妙なバイトで本命顔出し
この日は比較的早い段階からアタリが出始めた。以前だと食い込ませられなかったバイト、フックアップできなかった小さな微弱なバイトも、タックルを見直したこともあり、ポツリポツリと本命をランディングすることができた。
バイトはほとんど巻き始め、着底とほぼ同時にある。ココッという小さなバイトがあり、そのままゆっくり巻き続けてフッキングさせる。活性が低いので皮一枚のフッキングも多く、回収中のドラグ調整も必須だ。
ゲストにワラサ
また本命以外でも外道であるワラサ、マダイ、ウッカリカサゴ、イトヨリ、レンコダイ(キダイ)、エソはその間も連続で上がった。贄浦沖の魚影の濃さもあるのだろう。バイトが途絶えないのはうれしい限りだ。