「釣れましたか?」と聞かれ、つい「潮が悪かったですね……」と回答してしまうことありませんか。釣れた時は「ヒットルアー」や「ヒットパターン」を語るだけで、「潮がよかったですね。」とは言った記憶がありません。そう感じて反省する筆者が、「潮が悪かった」の意味を、フィールドの変化ごとに、解説してまいります。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松永一幸)
海流の影響も
実は、潮汐の影響を受けない、物凄い流れの「潮流」が海には存在します。理科の授業でも触れていた「海流」です。その中でも、良く取り上げられるものに、「黒潮の大蛇行」という現象があります。通常の流れより大きく蛇行してしまうことにより、下層の冷水塊が湧き上がり、海水温と水位に影響を与えてしまう現象です。
「海流」が、とても大きな潮流であり、その影響力の大きさを知るに、1番な情報は「豊漁報道」ではないでしょうか。テレビで耳にする時は、必ずこの「海流」の影響を解説しています。よく行く海で、あまり釣れない時は、「海流」の影響を受けている可能性があります。これもまた「潮が悪い」と言えるでしょう。「海流」の影響がないか意識するのが大切です。
ゲスト登場で潮はよくなる?
過去に釣果があったポイントに、同じ条件を確認して、同じフィールドに入った「エギング」の釣行時のことです。成功パターンは勿論、引き出し全部開けて、持てる力を尽くすも、「ボウズか」と覚悟した時でした。同行していた釣り人が、「トンビが回りはじめた」と呟き、指差す沖の方向に「ナブラ」が出現!「届くなら、投げてみては?」とメタルジクを勧めてくれました。
見事、ナブラ撃ちに成功し、その日は「メジロ(80cm)」をゲットでき、「潮が悪かった」を連呼してましたが、「潮がよかった」と都合のいい気持ちの切り替えができ、その日を逆転釣果で飾れた経験があります。
狙うターゲットの嫌う「潮」の反対を好む釣り物も、視野に入れた釣行準備が大切です。
「潮が悪かった」は万能言い訳
狙うターゲットに合わせ釣行するも、恵まれない釣果で終わる。そんな経験を、多数重ねた筆者。「釣れますか?」の質問に対して、「ダメです。潮が悪いです。」とよく回答してしまいます。そう、「潮が悪い」のです。
「海流」の影響も然り、「濁り」や「潮位」に「潮の流れの速さ」や「塩分濃度変化」と、どれか一つでも当てはまることがあれば、「潮が悪かった」となります。とても、理に叶った言い訳であり、それ以上に適した言葉はないと思います。潮流のメカニズムを、ご理解していただいたところで、自信を持って?言い訳をしましょう。「潮が悪かった」と。
<松永一幸/TSURINEWSライター>