船の秋イカ釣りもシーズンたけなわに。今回は秋イカ=ブドウイカ(ブトウイカ)釣りを紹介。秋の深まりにつれて身が厚くなって甘みが増してくるから食味は抜群。もちろん、引き味もいいので、ぜひ楽しんでほしい。
サオ
イカ釣り用のサオだが、最近はタックルも年々改良されて、持ち重りがしないサオが主流になってきている。サオの長さは2.4~2.7mが使いやすいと思う。
サオの調子だが、特にイカは触腕でスッテに触ってきて、カンナに掛かると逃げようとして暴れ、強引に巻き上げると触腕から切れて逃げてしまう。
これを防ぐにはサオの軟らかさが必要だ。
一般にMと表示されているものは5対5調子のムーチングタイプだ。このサオは全体が軟らかく、イカが掛かればサオの根元まで曲がりながら引きを受けとめるため、バラシが少ない。
MHと表示されているものは6対4調子のサオで、イカのアタリがよく分かり、バラシも少ない。一般的にはこのサオがメインになると思う。
Hと表示されているものは7対3調子で、硬めのためアタリは分かりやすいのだが、イカが暴れる時に弾くような感じで触腕から切れてしまうこともしばしばある。
なお、この調子のサオでライン(PEライン)と仕掛けの間にクッションを入れ、バラシを減らす工夫をしている人もいる。
電動リール
電動リールはS社で2000~3000番、D社では4000番前後が使いやすいと思う。あまり巻き上げ力の強いリールは必要ない。
ライン
ラインはPEラインの4~5号を使う。300mほどリールに巻いておけば十分だろう。
仕掛け
仕掛けは市販のものでも十分だが、私の仕掛けは釣り人同士の絡み「オマツリ」になった場合の対処として仕掛けの号数を太くしている。
ミキイトは16号、エダスは10号だ。また、太い仕掛けを勧める理由は、特にエダスがヨレてしまうとイカの乗りが悪くなるため、太めのエダスだとヨレにくいためだ。
スッテ
スッテは(ブドウイカ釣りでは)浮きスッテがメインになる。
よく釣り人の中にはエサ巻きスッテを使う人も見かけるが、秋はエサ巻きがカナトフグ(シロサバフグ)を寄せてしまい、掛かったイカを食い散らかすのはもちろん、仕掛けのイトも切ってしまうので、できるだけ使うのは避けたい。
浮きスッテの色だが、釣行当日どの色よく乗るかいろいろ試しながらよく乗るスッテを探すこと。周りの釣っている釣り人のスッテの色も確認しておきたい。
ちなみに、一般的には赤緑、赤白、ピンク色などが定番カラーとしてよく使われている。
オモリ
オモリは水深のある場所を釣るので100号に統一されることが多いが、船や状況で変わるので船長に確認を。やはり抵抗が少ないオモリはタナまで早く落とせるので有利だと思う。