投げ釣りで『遠投100m』の壁を突破しよう:基本のオーバースロー編

投げ釣りで『遠投100m』の壁を突破しよう:基本のオーバースロー編

投げ釣りで釣果に直結する「遠投」。今回はスポーツキャスティング大会での優勝経験もある著者が、遠投100mの壁を超えるコツを紹介します。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・松尾幸浩)

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松尾幸浩

1954年兵庫県三木市生まれ。全日本サーフキャスティング連盟兵庫協会神戸投翔会名誉会長。DAIWAフィールドテスター。キス数釣り競技から大物狙い、遠投競技まで投げ釣りのあらゆる志向をこなすオールラウンダー。

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投げ釣りとスポーツキャスティング

投げ釣りの楽しさは魚を釣ることが一番ですが、釣るための仕掛けを遠くまで飛ばすスボーツ性も魅力の1つではないでしょうか。そのために生まれたのが「スポーツキャスティング」です。これは、投げ釣り用のタックルで指定されたオモリやラインを使い、陸上の特設コートで飛距離を競う競技です。

私もスポーツキャスティングを楽しんでおり、ジャパン・ワールドキャスティング大会の一般の部(ミチイト3号、チカライトあり、オモリ25号)で192.45mの最長をマークして優勝。また遠征した中華民国の全国遠投競技大会では、第4種目(ミチイト2号、チカライトあり、オモリ15号)で211.50mをマークして優勝。また第3種目(ミチイト5号、オモリ15号、チカライトなし)では最長154.44mをマークして日本新記録も樹立しました。

これは全て競技用のタックルを使用しての記録ですが、練習してバランスよく投げればちから糸なしの5号ラインだけでも15号オモリを150mも飛ばすことができます。

「遠投」を目的として練習を続けた成果ですが、投げ釣りの中で、遠くまで飛ばすことができれば探れる範囲が広がり、優位性になるのは間違いありません。50mしか投げられない人には100m先の魚は釣れませんから…。

投げ釣りで『遠投100m』の壁を突破しよう:基本のオーバースロー編基本を押さえてまずはオーバー100m(提供:WEBライター・松尾幸浩)

遠投可能なタックル

まずは飛ばせるタックルを用意しましょう。最初から硬調子のサオや高価な投げ専用リールまでは要りません。100mの壁を突破できるように、サオはオモリ負荷25~30号クラスで、リールも中級品で練習して下さい。

ライン選定が最重要

飛ばすにはラインが最重要で、細いほど飛んでいる時の空気抵抗は少なく、横風などの影響も少なくなり、飛距離が出ます。ただ、細くなるほど強度は低下しますから、最近流行のPEラインを使うのもいいでしょう。

砂浜から狙うキス釣りではミチイトが0.3号まで細くなり、カレイ釣りでもPEラインの1.5号が使われています。もちろん、オモリは25~35号まで使うので、キャスト時に切れないようにチカライトは必ず必要です。ナイロンラインでも最近は強度が増し、2~3号の細いラインがよく使われています。

抵抗で飛距離は落ちる

スポーツキャスティング競技で使用する競技用オモリには、仕掛けやエサは付いていませんので抵抗は少ないですが、キスの数釣り仕掛けのように多点10本バリにエサを付けると抵抗も大きく、カレイ釣りのマムシやユムシでも抵抗が大きくて飛距離は落ちます。

オモリも最近は高比重のタングステン合金が使われ、線径を細くして空気抵抗を軽減されており、飛距離アップが期待できます。抵抗の大きい円盤オモリや発泡オモリ等では思ったほど飛びません。

前置きが長くなりましたが、これから投げ釣りの「オーバースロー」での遠投方法について紹介していきたいと思います。

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