好シーズンを迎えたオフショアのルアーシーバスゲーム。今回はキャスティングとジギングそれぞれの基本的な釣り方や、各アイテムについての注意点などを解説していこう。
シーバスキャスティング
シーバスは、年末から年始にかけて産卵前の荒食いをする。この時期は80cmアップのランカーをキャッチする確率が高く、今期も好調だった。今後、週を追うごとに産卵後の魚が湾奥に戻ってくるが、高活性の良型を狙うのに有効な攻め方がルアーでのキャスティング。
具体的には、1オンス前後のバイブレーションプラグや、80~130mmほどのミノーをフルキャスト。トリヤマ周辺や、ベイト反応の濃厚なエリアを横の動きで誘って食わせる。
バイブもミノーも、巻きスピードやルアーのサイズ、カラーをチェンジしながら、当たりルアーを見つけられれば、入れ食いが可能。
前者は、沈んだ魚を直撃できる。着水後、数投ごとにカウントを増やしながら、表層から海底までていねいに探る。
後者は、表層にいる活性の高い魚を効率よく狙えるので、着水と同時に巻き始める。また、海底の反応は、湾ベイトのスローリトリーブやリフト&フォールも有効なのでぜひ試してもらいたい。
オープンウォーターでミノーやバイブをフルキャストして「ガツン」とアタる快感はクセになること必至。
シーバスジギング
時期的には、12月からゴールデンウイークまでが盛期。東京湾内の各所から遊漁船やボートが連日出船している。
おもに水深15~30mのストラクチャー(人工の障害物)周辺の宙層から海底にいる魚を狙うため、メタルジグと呼ばれる重いルアーを使用し、群れを直撃するスタイルだ。
ジギングのロッドとリール
6フィート(1.8m)前後で、胴に張りがある竿。専用竿がベストだが、M(ミディアム)~MH(ミディアムヘビー)のバスロッドや、エサ用のゲームロッドが流用できる。
リールは小型のベイトリールのほうがオススメ。「フォール中(落ちている間)に7~8割のアタリがでる」と言っても過言ではない。ジグを、ヒラヒラと、より自然に落とすように、イトの出がいいものを選択。アタリを感じてすばやくアワせるため軽い小型がいい。
また、60cmを超える大型はもちろん、40~50cmのフッコサイズでも強烈な引き込みをするため、ドラグ性能がいいものを選ぼう。安心してファイトを楽しめる。
ラインとリーダー
PE0.8~1号。アタリは明確にでることはあるが、大型でも「フッ」とイトフケがでる程度の繊細なものが多い。2号以上では感度がにぶくなり、リールからの出が悪く、釣果に大きな差が生じる。潮に流されて周りの人とオマツリする原因になるので注意したい。
逆に細すぎるラインは、アワセ切れや高切れのリスクがある。貴重なルアーをロストして、魚を傷める原因になるのでお勧めできない。
リーダーはフロロ5号を2m、ミチイトに連結する。
魚がルアーに直結されたPEラインを嫌ってバイトが減るのを防止することと、掛かってから反転し、鋭いエラやヒレでのイト切れ対策に使う。
結束はダブルラインが一般的。スナップとラインとの結合部分の強度を保つことが可能だが、慣れないうちは不安がある。事前に練習しておくか、船長や常連に結んでもらうといいだろう。
使用するメタルジグ
水深20~30mなら60gがメイン。潮が速いときや、より大きなシルエットとフォールスピードで釣りに変化を加えたいときには80~100g。より浅場では40g前後を使用。
中心に重心があるセンターバランスと、下側に重心があるテールバランスが主流。落ち方や泳ぎ方に違いがあり、状況に応じて使い分けてほしい。
色も重要で、光量や水色、水深などによって反応は違ってくる。私が多用するのはピンク&シルバーやイワシ系、赤金。重さ×種類×カラー×アクションの選択と組み合わせが一番の悩みどころであり、最も面白いところでもある。
アシストフックのセッティングも重要。長すぎるとハリ同士や、リーダーに絡んで釣りどころではなくなってしまうので注意が必要。