和歌山県那智勝浦でのオキアミ五目釣りに出かけた筆者。多数のゲスト混じりで、本命のウメイロと尾長グレをキャッチした釣行をレポート。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター田中こうじ)
目次
ウメイロと尾長グレを狙う
年々雨の降り方が極端になっている。線状降水帯という言葉もここ数年で聞いたように思う。そんな梅雨を象徴するかのように7月13日の天気予報も日替わりでヤキモキしたが、出船が決まった。夏の高級魚ウメイロを狙って和歌山県那智勝浦へGO。
当日の釣りプラン
午前4時過ぎに港に着き準備していると良丸船長が到着。挨拶を済ませてプランを聞くと朝イチにウメイロを狙って、その後は尾長グレを狙いに行くとのこと。
ウメイロは夏の高級魚で美味魚として有名だし、尾長は大好きな魚で盛り上がったが、水温が低下して食いが渋いかもと不安情報も頂いた。前日までの大雨が影響しているらしい。
梶取崎沖でオキアミ五目釣り
曇天の下、港を出て南下。磯釣りのポイントとして有名な太地の磯を見ながら梶取崎沖のポイントへ。狙い方は、まきエサ・さしエサ共にオキアミの天秤カゴ仕掛け。
天秤にオモリ60号をセットしクッションを介してハリス3.5号2ヒロに尾長バリを2本結んだ自作。ウメイロは小食なのでまきエサの詰め過ぎはご法度だとは同行のNさんのアドバイス。小食の癖にまきエサの膜に突っ込んでくるらしいので、仕掛けは2ヒロでいいらしい。イサギや尾長狙いより短い。船釣りにも色々とコツがあるのですね。
水深40mから30mの瀬に着く反応を狙う。船長から25mの中層を狙うように指示があって、スタートフィッシング。カゴに少量のオキアミとアミエビを詰めて投下。
早々に船中ウメイロ登場
私のリールはジギング用の手巻きなので、カウンターがない。色分けされたPEラインの色を数えてタナを把握する必要がある。25mのタナを狙うために28mまでカゴを落としてハリス分を巻き上げてロッドをしゃくってまきエサを出す。ゆっくりと沈下するまきエサとさしエサが同調して魚が食いやすい状況を演出する。頭では分かっているが、これが意外と難しい。
油断していると30m以上ラインが出ていたりするし、余計に巻き上げるとハリスが伸びてしまって潮になびかない。トモで竿を出すNさんのロッドが早速曲がって本命のウメイロが現れた。いきなりの本命の登場に盛り上がったが…………。
筆者にはイサギが連発
25mで仕掛けを馴染ませたが、アタリが出ないので2m巻き上げてロッドをあおってまきエサを出す。静かにロッドを下げながらアタリを待つとクククッと穂先を引き込まれた。アワセを送ってリーリングすると魚は横走りする。ウメイロではないようだが、最初の魚だけに慎重に巻き上げるとムロアジとイサギのダブルだった。
当地ではキンムロと呼ばれる最高に美味いムロアジが居るのだが、これは通常のムロアジだった。この後もイサギが連発。サイズはウリ坊も混じるが、30cm超の良型も混じる。そんなサイズがリャンコで当たってくるから釣り味は最高です。
大型ウメイロが登場
私がイサギに興じている間にNさんは2匹目のウメイロをキャッチ。聞くとウメイロは浮く傾向が強いらしく反応の上を狙っているとのこと、早く教えてよ。良丸船長からは毎度の流しで25m~30mを狙ってという感じで指示がでる。その中間の27mに仕掛けを入れていたが、その上の24mで仕掛けを馴染ませるとガツンと引っ手繰られた。アワセを送るとロッドが絞り込まれる。
30cm超のイサギがリャンコで掛かっても滑らなかったドラグが逆転したので、良型尾長グレが掛かったと思ったが海中に見えたのは蛍光イエローの魚。カゴを抜き上げハリスを慎重に手繰り寄せてウメイロをキャッチ。丸まるとしてパンパンのグッドコンディションで39cm。大型と呼んでいいサイズだ。美味しい上に引きが強いとは最高のターゲットですね。
イサギを避けてウメイロ狙う
良丸さんは足が軽い。まきエサが効いてくるとイサギの猛攻となるので、どんどんと移動してウメイロを狙う。ウメイロは移動後の最初の流しで当たって来ることが多く、船長の読み通りだといえる。
イサギ10匹にウメイロ1匹の割合で釣り当てる。針を飲んでいないイサギはリリースしつつもクーラーは見る見る埋まっていく。
深場でアカイサギを狙う
夢中で釣っていたが、Nさんの提案で深場へアカイサギを狙いに行くことに。水深110mまで移動してカゴに100号重りをセットしただけで、仕掛けもエサもイサギ・ウメイロ狙いのままでチャレンジ。1投目は仕掛けが着底する前にハチビキが飛びついてきた。次はマアジ、そしてシキシマハナダイ、ゴマサバとゲストが連発。
シキシマハナダイは熱帯魚のようなカラフルな魚だが、あっさりとした白身で美味しい。トモのNさんは40cm超の雄のアカイサギを仕留めているというのに私は雌のアカイサギ1匹がやっとで終了。
アマダイは不発
次はアマダイを狙いに70mラインに移動。五目釣りは色んな魚が釣れる事が魅力だと思っているが、良丸さんの五目釣りはバラエティに飛んでいる。仕掛けは天秤からカゴを外しただけでチャレンジ。持参したホタルイカを刺して送り込む。海
底から重りを50cm浮かした状態でアタリを待っているともモタッとした違和感。聞きアワセを入れて巻き上げるとレンコダイが浮いてきた。次は何故か良型マアジ。たまたまかと思ったが、アジとレンコがボコボコに釣れた。ここでも本命のアマダイはNさんが1匹仕留めただけ……。
最後は尾長グレ登場で納竿
いつの間にか本降りになっていたが、魚が釣れたら気になりません。レインスーツを着込んで本日3回目のターゲット変更。再び水深35mへ移動してオキアミでウメイロ、尾長グレを狙う。やはりポイント移動後にウメイロがロッドを引っ手繰る。まきエサが聞き出すとイサギの連発……。本来なら嬉しいはずが、これほど釣れるとエサトリ扱いで30cm超もポンポンとリリース。
そんな中、ガツンときてロッドを絞り込む魚がヒットした。コイツは良型ウメイロだろうと慎重に浮かせると天秤の先には待望の尾長グレ。尾長は歯が鋭く針を飲まれると3号ハリスとてあっさり切られるが、上手い具合に上顎のど真ん中にフッキングしていたので、抜き上げて37cm尾長グレをキャッチ。今が旬で丸々としてグッドコンディション、絶対に美味しい奴です。
今後の見込み
最後まで尾長を狙っていたが、ウメイロを1匹追加しただけでストップフィッシング。私は、大本命のウメイロ6匹とイサギ、尾長、レンコダイ、マアジ、アカイサギ、ムロアジ、ゴマサバ、シキシマハナダイ、タカベとクーラー一杯。リリースしたヒメ、ハチビキを合わせて12種類。Nさんはさらにアマダイ、ヒレコダイ、コガネスズメダイ、マハタモドキを釣っていたので、二人で十六目釣りでした。
ウメイロは水温25度以上が好調のバロメーターだそうで9月末までは狙える。もちろん尾長もイサギもアジも釣れます。シマアジも釣れるようになるそうなので、美味い魚が釣りたければ勝浦を訪れてみてください。
<田中こうじ/TSURINEWSライター>
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