マダイのみならず多彩な魚種もヒットしてくるとあって人気のタイラバゲーム。タックルのキーとなるタイラバと同様、その重要性を担うのがロッドだ。魚からのアタックを釣り人に伝え、同時に魚に違和感を持たせずヒットに持ち込むか…ロッドに求められる条件は少なくない。そんなタイラバゲームに選んで後悔しないロッドをヤマガブランクス(株式会社 山鹿釣具)の増田さんにインタビューした。
(アイキャッチ画像提供:ヤマガブランクス)
ヤマガブランクスについて
最初にヤマガブランクスについて知らない人のために、少し説明しておきます。ヤマガブランクスは釣竿製造の株式会社 山鹿釣具(熊本県玉名郡和水町)のオリジナルブランドとして2008年に誕生したロッドメーカーです。
釣りザオは工業製品でありながら、製造・検査の肝要な部分は人間の手作業による感覚が重要と考え、ブランクの設計から巻きつけ、塗装、組み立て、出荷まで全てを国内自社工場で一貫生産しています。
常に工場内で設計者と職人がコミュニケーションを取りつつ、より良い製品づくりを目指しているロッドメーカーです。
タイラバゲームに向いたロッドってどんなロッド?
遠くへのキャストや大きなシャクリは必要とされず、一定スピードでの巻き上げが基本となるタイラバゲームでは、ティップ(サオ先)が巻き上げに伴う抵抗をうまく吸収する軟らかさを保ちつつも、感度を失わない適度な張りも秘めたものがベストです。
これは魚がタイラバをついばみ始めたタイミングを感知し、なおかつしっかりハリ掛かりさせるまで違和感を与えないことにもつながります。
また、ベリー(胴)部分はアタリからアワセまでスムーズに移行できる曲がりとパワーを兼ね備えたものがこの釣りに向いているロッドといえます。
ロッド選びで初心者が気をつけること
本来ならば、自分が利用する遊漁船が案内するポイントの水深や潮流速度などを知ることで、使用するタイラバの重量や巻き抵抗に合わせて必要とされるロッドのパワーなどを絞り込めるのですが、初心者にとってはハードルが高い面はあります。
よってライトなものを選んで巻き上げのときに大きな負荷をかけてしまうよりは、タイラバ重量や巻き上げ負荷に幅広く対応できるものを選ぶ方がいいでしょう。
また、船上での揺れはラインを通してタイラバにも伝わり、海中での動きが不安定になります。ある程度長さがあるロッドだと、ロッドの曲がりが追従して揺れ幅を軽減してくれるのでタイラバも等速で巻き上げることができます。
なお、余談ですがせっかく購入したロッドはロッドフォルダーに置くなど取り扱いには気をつけるほか、魚を取り込むときもロッドを立てすぎてティップだけが急角度で曲がる状態にしないよう気をつけましょう(折れにつながります)。
釣り終えた後のメンテナンスも重要、塩害による腐食を防ぐためにも真水で濡らしたタオルで拭き、乾いたタオルで拭き上げておきましょう。