「久しぶりにあのガッガクンとくる魚信のイチモチ釣りを楽しみたい」という娘を誘って、降雪の影響がすっかり消えた2月10日(土)、東京湾金沢八景(漁港内)の鴨下丸を訪れた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)
鴨下丸でイシモチ釣り
東京湾金沢八景(漁港内)の鴨下丸に集まったファンは5人。私たちは左舷ミヨシ寄りに並び、タックルの準備に取りかかる。
7時20分、大勢のタチウオフリークを乗せた10号船を見送り、続いて店前で手を振る店主、女将に見送られ、静かに桟橋を離れる。舵を握るのは、小場石誠船長、釣り場を知り尽くしている強い味方だ。
左手に八景島シーパラダイスを眺めながら左へ回り込み、湾奥を目指す。天候は穏やかな冬晴れ。海上もナギでこれから展開されるイシモチとのやりとりに心を馳せ、釣り談議で盛り上がる。
イシモチ釣りのタックル
航程30分、巨大なクレーンが立ち並ぶ本牧沖に到着。僚船の船影もチラホラと見える「はい、この辺りから探っていきます。用意してください」とのアナウンス。
船で配られた手桶のなかから青イソメをタオルの上につまみ出し、頭の下を少し強めにつまみ、開けた口の中にハリ先を刺し入れ、3~4mmハリ軸を通してハリ先を出す。タラシの長さは10~12cmに止めて切る。
1投目から30cm良型イシモチ
やがてポイントが定まると軽く制動がかかり「はい、どうぞ、水深は22mです」と投入の合図。竿尻を握った娘は、もう一方の手でオモリを持ち、竿の弾力を活かして軽く前方へと振り込む。
オモリが着底したらイトフケをとり、少し浮かせて船が波下に入った時に、オモリがトンとわずかに底を打つ位置にキープ。
セオリー通りの態勢でアタリを待っていると、すぐにガッガクンとアタった。竿先を下げ、ひと呼吸おいてそーっと聞き上げる。さらに引きが続くところで軽くシャクリを入れてアワせると、見事にハリ掛かり。
魚の引きを楽しみながら巻き上げている。1投目から30cmほどのナイスサイズのイシモチが海面に横たわる。竿を立てながら引き寄せ無事に抜き上げた。
筆者にも30cm超え良型浮上
娘が順調にスタートをきったのを見届け、私も実釣を開始。イトフケをとり、下バリのエサが底スレスレに漂うイメージをして、わずかに底を切ってアタリを待つ。
するとすぐに小さな前アタリがあり、続いてガッガクンときた。アタリが続いたので、軽くアワセを入れて巻き上げに入る。横走りを見せ、良型の予感にルンルン気分。案の定、30cm超えの良型が浮上。ミキイトを掴んで抜き上げると、様子を見ていた娘も「大きいねぇ」と感嘆しきり。
食い千切られたイソメはそのまま残し、その上から新たなエサをチョン掛けに付け足して再投入。こまめに底ダチを取り直しながら攻め続けたが、今度はなかなか魚信が訪れない。魚探で底の状態を見ていた船長は「流し変えましょう。竿を上げてください」とのアナウンスをして小移動。