「久しぶりにあのガッガクンとくる魚信のイチモチ釣りを楽しみたい」という娘を誘って、降雪の影響がすっかり消えた2月10日(土)、東京湾金沢八景(漁港内)の鴨下丸を訪れた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)
ゲストに中型アジ、アナゴ
「はい、水深は23m」との合図で投入すると、すぐにアタリがあり、25cm級を立て続けに取り込む。気をよくして投入すると、またもすぐにアタった。今度はプルッブルッと竿先を震わせる。軽く、アワせると小気味いい引き込み。イシモチではなさそうだ。
巻き上げると25cmほどのマアジ。体高があり、ふっくらとした魚体。脂の乗りが感じられ、夕膳に添えるタタキが頭をよぎり、思わずニンマリ。
ふと娘を見ると、円弧を描く竿を捉え懸命に巻き上げている。「何が掛かったのだろう、メッチャ重いよぉ」と悲鳴を上げている。置き竿にして駆けつけると、何と50cm近いアナゴと中アジの一荷。娘は「しんどかったけどよかった」と大喜び。アナゴは帰りに船宿できれいに捌いてもらえた。
自分の置き竿に目を戻すと、竿が大きなバウンドを繰り返している。戻って巻き上げると、こちらは良型イシモチと中アジの一荷。
少しでも食いが遠のくとすぐに小移動し、新たなポイントを探ってくれる。そのためアタリが途切れることはなく、まったく退屈しない。
イシモチは誘いが大切
十分に魚が溜まったところで、竿を上げて船中の様子を見て回る。右舷ミヨシに座る三宅さんは竿先をソフトに上下させ、時にはゆっくりと頭上まで誘い上げ、またゆっくりと底へ戻す誘いなどを入れ、アタリをひん発させている。
折しも取り込んだレギュラーサイズの一荷を掲げてくれ「やはり誘いは大切だよ」とベテランの弁。
イシモチは釣趣よく、食しても美味しい
同舷トモで竿を振る。鈴木さんは「沖釣りはいつもこちらで旬の釣り物を楽しませていただいています。イシモチも釣趣がよく、食しても美味しいから好きな釣り物ですよ」と笑顔で良型を掲げてくれた。
左舷トモの大熊さんも好調だ。折しも取り込んだ良型をカメラへ向けてくれると「明日、娘たちが遊びに来るので、刺し身、天ぷらをごちそうしようと出かけて来ました。この時期のイシモチは脂が乗っていて身が締まり、格別に美味しいから喜ぶと思います」と満足げ。
最終釣果
誰もが釣趣を存分に堪能し、美味しい土産を十分に確保し13時ジャストの沖上がりを迎えた。
船中の釣果は22~32cmイシモチ18~46尾、ゲストは前述のアナゴのほかに幅広な中アジが各自7、8尾ずつ釣れた。
日並みのいい日に、釣趣、食味ともお勧めのイシモチ釣りに出かけられたらいかがだろう。
<週刊つりニュース関東版APC・大村隆/TSURINEWS編>