昼食の内容と、釣果を調べてみると、とても面白い傾向がある事がわかってきたのである。もちろん人間の食べ物と釣果に科学的な関連があるわけではなく、ただの縁起かつぎではあるのだが、ちょっとご紹介したいと思う。読者のみなさんの場合はいかがだろうか?
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター牧野博)
持参する弁当は駅弁
毎日の生活の中で、食べることは最も基本的な生存のための行為だ。私の場合、早朝からの釣行ももちろんするが、最近は日が高くなってからののんびり釣行が多くなった。そんな時はしっかり食料を確保してから動くようにしている。
弁当を持参する時は、釣り場で食べるので、できるだけつまみやすいものが多い。私がよく選んでいるのは、寿司や炊き込みごはんである。以前、関東に住んで主に列車で釣行していた時、西湘から伊豆方面なら駅弁で小鯵の押しずし、内房方面へ出かける時は深川めし(アサリの炊き込みご飯)と決めていた。
小鯵の押しずしにはしそ巻のすしが、深川めしには良型のハゼの甘露煮が添えられていたのが印象的だ。ちなみに小鯵の押しずしは明治時代から販売されている超ロングセラー商品とのことで、東海道線の主要駅だと国府津、小田原、熱海などで購入できるし、深川めしは東京駅の駅弁である。
両駅弁とも、今も健在で人気商品であるというのが凄いと思う。チャンスがあればまた味わってみたい。関西に住む今は、釣り場近くの農水産物の直売所などで、鯖や小鯛などの押しずしを買っていくことも多い。
外食ならカレー
昼からののんびり釣行のときは、主に外食で昼食をとってから釣行するのだが、この時のメニューが私の場合は特に問題なのである。もちろん釣行前であるから、短時間ですむメニューが多いのだが、私の場合は特にカレーがラッキーフードである。
カレーを食べてからの釣りで、どういうわけか、まとまったキスやハゼの釣果に恵まれることが多い。また、うどんがそれに次ぐラッキーフードだ。中紀~南紀方面への釣行の時など、釣り場とともに外食チェーンのカレー店やうどん店を探索しているので、そこで昼食をとることが多い。
近場の釣りの時は、すこし遠回りになってもカレーショップやうどん店で昼食をとることもある。これらは身体が温まるメニューなので、釣行前に体の代謝を活性化させるのに役立っているのだろうか?魚の活性が低くなる冬場の釣行の時には定番になっている。
貧果の時は地の物を
釣果が良かったときは、それを様々に料理して食べる楽しみがあるが、釣果がイマイチのときもある。そんな時は帰りに地元のスーパーや農水産物の直売所などをのぞいてみるのも楽しい。地元産の魚介類などは特色のあるものが多く、見ているだけでも楽しめる。
私は時々田辺方面に釣行するが、田辺周辺の食材で特におすすめは刺身ならカツオやスマガツオなどの赤身魚、冬場のブダイ、寿司ならサンマ寿司である。スマガツオは最近注目されてきた赤身魚である。
鮮度が落ちるのが早いので地元消費が多く、なかなか都市部には出回らないが、カツオより全体に身に脂が多く、濃厚な味の魚が好きな人にはおすすめである。鮮度のいい刺身でもカツオに比べ買いやすい価格のことが多く、お値打ちの魚といえるだろう。
白身魚で特徴的なのはイガミ(ブダイ)だ。田辺周辺ではお正月の魚に、ブダイの煮つけを食べるところがあり、生の切身や、煮つけに調理したものも冬場店先を飾っている。私も一度購入してたべてみたが、非常に美味しかった。特に冬場は味が良くなる。
また、サンマ寿しは地元のソウルフードで、多くの料理店や寿司店で作られている。このような地元産の食べ物は、釣行のイメージをさらに高めてくれると思う。
<牧野博/TSURINEWSライター>