4月11日、釣友と二人で、鳩ヶ湯温泉へ続く打波川へ出掛けてみた。源流部まで釣りあがり、36cmの大イワナと対面することができた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・加藤亘)
打波川で渓流ルアー &エサ釣り
福井県大野市内の奥地、ポツンと一軒だけたたずむ「鳩ヶ湯」という温泉宿がある。宿へと続く一本道は、例年11月下旬から翌年4月最終週まで、雪のため通行止めになる。しかし、暖冬だった今年は、この道が半月以上早く開通した。
自宅を午前2時半に出発し、目指す打波川中流域に到着したのは午前4時半ごろ。到着後、リュックにこの日の食糧、飲み物をいっぱいに詰め込み、夜明けとともに川へ降り立った。
外気温は氷点下1度。仕掛けを準備する指先はかじかみ、体感温度は気温以上に寒く感じた。ここ1週間以上、まとまった降雨もなかったので、川は明らかな渇水状態。条件は厳しいが、開幕したばかりのこの流域は、ほぼ手付かずに近い。大物への期待を込め、私はルアーで、釣友はエサ釣りで挑むことにした。
夜明け直後ということもあり、気温、水温の低さも重なってか、好ポイントでもアタリがなく、我慢の釣りがしばらく続いた。特に、ルアーにはアタリどころかチェイスする魚すら見えず、開始1時間ほどでエサ釣りに変更した。
気温上昇で本命顔見せ
ようやく日が差し始めたころ、私に当日最初のアタリがきた。迷うことなくアワセを入れた途端に魚信が伝わり、上がってきたのは18cmほどのイワナだった。すぐにリリースし、次のポイントへ進む私と釣友。ここから少しずつ、アタリにも釣果にも恵まれる時間が続いた。
この日のエサ釣り仕掛けは、大物に備えて0.5号の通し仕掛けを準備していたが、上がってくる魚は25cm以下が多かった。早いペースで順調に釣り上がり、すっかり体も指先も温まった午前8時すぎ、二人そろって25cmほどのイワナが釣れたところで、朝食を取ることにした。
イワナの刺身で腹ごしらえ
メインは定番のイワナの刺身。釣りたてのイワナの頭から腹にかけてクルっと切れ目を入れ、釣友が慣れた手つきで皮をはぐ。その後、私が手際よく三枚におろし、身をカットして刺身が完成。
山で食べる新鮮な刺身は、釣り人だけの特権と思いながら、しばしの朝食タイムを楽しんだ。
支流で25cm超え登場!
その後、本流にそそぐ流れに差しかかり、ここから支流へ入ることにした。水を触ってみると明らかに本流よりも冷たく感じるが、適度にアタリも釣果も続いた。上流に進むにつれ、25cmオーバーの魚も釣れだし、いなしてはタモですくうやり取りが、いく度となく続いた。