3月15日、岡山県・吉井川水系奥津川の渓流解禁に釣行してみた。成魚放流中心ながら、上流、下流とポイントを移動しながら岡山産の美アマゴを連釣することができた。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・森雨魚)
奥津川で渓流釣り
当日は午前3時20分に奥津川に到着。早速、マイポイントを探しに靄のかかった川岸へと降りると、足場の良い1級ポイントは、すでに常連の釣り人さんの場所取り用置きクーラーが並んでいる。
仕方なく、下流の2級ポイントとなる瀬際に陣取ることとし、いったん車に戻って軽い朝食を取りながら午前4時30分からの受け付けを待つことにした。
周りの釣り人とも仲良くなれる
受付では、いつも親切対応のT組合長が「今日は、日曜日。しっかり楽しんでよ」と、歓迎の言葉と同時にエールを下さり、送り出してく下さった。受付終了後、確保したポイントへ戻り、釣りスタートまでの時間を待つことに。
上流側の人に「地元の方ですか?」と、声をかける。地元の釣り人と会話をしながらすっかり仲良くなってしまった。
釣りスタートは午前6時
午前6時の釣りスタート時間が迫ると、辺りはヘッドライトを付けた釣り人が次々と姿を現し始めた。私の下流にも数人の人影が確認できる。
やや山際が明るくなりかけた頃、漁協監視員さんが入竿フライングがないか巡回に来て、「頑張って、さくさん釣って下さいね」と、背後から歓迎のエールとプレッシャーを掛けられ苦笑い。
30cmの水高、気温1℃、水温6℃のフィールドで、約1時間も石の上に座っていると、下流から吹き上げる寒気と指先の冷たさを感じ始める。いよいよ、釣り開始10分前。こんな時に襲ってくる特別な緊張感と心臓の鼓動が高鳴るワクワク感はたまらないものだ。
まずは新子サイズのアマゴ
午前6時ジャストに左右の釣り人に「釣りスタートの時間が来ましたね」と、声を掛け、1人ずつがルールを守る良識たる釣り人の気持ちを確かめ合い、一息深呼吸をして「レディ、ゴー」と、第1投。スタートを切った。
セオリー通りに、一歩後ろに引いた立ち位置にスタンスを取り、手前筋の流れから瀬脇を流すと、いきなりのヒット。しょっぱなから新子サイズが水面を割ってタモに飛び込んできた。まずい。やはり思った通りの展開になりそうだ。
1級ポイントでは良型がヒット
上流側の1級ポイントの深場は、カケアガリで良型のアマゴが連発している。
次々と大きくサオが曲がる。しかし、私の2級ポイントは、ナワバリを追われた遊泳力のない小型アマゴが2匹、3匹・・・。ぽつりぽつりとヒットするだけなのだ。
また、中には痩せたギンケアマゴやリリースサイズの12cmクラスまでもがヒットするありさま。
流芯攻めで22cm登場
ネガティブな釣りはオレ流ではない。上流の釣り人に一声かけて一歩前に。立ち位置を水際に取り、ジンタン1号を2個打ちして一気に流芯筋をナチュラルに流してみた。すると、ようやくヤル気アマゴの22cmが手元に飛んできた。
やはり、良型は、流れの芯に陣取っていたようだ。きれいな岡山ブランドの朱点際立つアマゴだ。ようやく本命サイズを手にすることができた。少し安堵してからは、エサ付けから取り込みまでの一連の動作感が取り戻せてきたようだ。
やる気あるアマゴに照準
その後は、「このラインだ」と、逆光の日光を嫌って、低い姿勢で流芯のやる気アマゴの攻略にかかることにした。ゆっくりと流れに同調させながら、食わせのタイミングをドラグを掛けて流すと先調子にさらに改良を施したサオ先から「コン、コン」という明確な食いアタリが面白いように出ると同時に連釣する。また、取り込みも余裕が出始めたか楽しい釣りが続く。
深場で25cmサイズアップ
20匹近くを釣り上げたところで、下流側から仕掛けが目前に投入されて、びっくり。振り返ると護岸歩道から女性の釣り人がキャストオーバーしたようだ。
「すみません」の彼女の一声に「どういたしまして」と返事を返すが、気が付けば上下流の釣り人にすっかり挟まれて、動きが取れなくなってしまったようだ。また、続々と釣り人が押し寄せてくる。
するとラッキーにも対岸の深場のポイントで釣りをしていた釣り人が上流に移動したため、対岸の瀬尻ポイントが空いた。早速、フルキャストで対岸の深場ポイントを2流しほどすると、一気に目印が水中に消し込み良型がヒット。
ゆっくりとイナシて足元ですくい取った良型のアマゴは25cmのメタボボディーの3年魚。思わず嬉しくなってしまった。
その後、中洲を下りながら釣り、同サイズを2匹追加するが、アタリが全くない状態が続いたため一気に上流へと移動してみることにした。