お祭りといえば「キンギョ(金魚)すくい」を思い浮かべる人も少なくないはず。キンギョは、日本の魚と思われがちですが、実は立派な外来魚の仲間です。今回は「キンギョは何しに日本へ?」をお届けしていきます。
(アイキャッチ画像出展:pixabay)
キンギョ(金魚)は外来魚
古くから日本にいるため、日本原産だと思われがちですが、実はキンギョ(金魚)は中国から持ち込まれた外来魚の一種です。
そもそもキンギョは、フナの突然変異したものの名称を指します。その中から、鑑賞目的のために人為的に選択し、交配を重ねたサカナが現在のキンギョにあたります。つまり私たちがよく見かけるキンギョのほとんどは人為的に作られた品種になります。
一般的なキンギョの種類
日本では一般的な『和金』、ずんぐりした体に長いひれを持つ『琉金』、眼球が左右に飛び出した『出目金』などが古くから親しまれてきています。
最近では、これらをさらに品種改良した、黒い斑点のある『東錦』、背びれがなく頭部に瘤をもつ『蘭鋳(らんちゅう)』など様々な品種がつくられています。
外来種だけど指定天然記念物
そんな中、愛知県産の『地金』、高知県産の『土佐金』、島根県産の『出雲南金』と呼ばれる品種は、特定の地方で飼育され発展してきた日本独自の品種のため、各県の指定天然記念物として扱われています。
キンギョの先祖は中国のフナ
先に触れたように、キンギョは元々中国が原産です。そもそもはギンブナというフナの近縁種である『ギベリオブナ』の突然変異によって赤変してしまった「ヒブナ」がキンギョのベースとなっています。
このヒブナをさらに交配させ、観賞用に品種改良していき、「キンギョ」という品種が誕生しました。
キンギョとヒブナの違い
キンギョはかなり古くから愛されてきていますが、そのルーツが判明したのは意外にも2008年ごろとかなり最近になってからです。
フナがキンギョのベースのなっているため、一般的な「和金」のシルエットはフナに酷似しています。見た目が鮮やかで一見、和金のようにも見える「ヒブナ」ですが、品種改良によって生まれた「和金」とは明確に異なる点があります。
それは「人の手が加わっているということ」です。
突然変異によって生まれる「ヒブナ」は野生にも存在しますが、ヒブナに一番近い姿の「和金」は、本来は野生には存在しません。
この点こそがキンギョとフナを区別する一番重要なポイントなのです。
キンギョの全品種は分類学的には同類
品種改良によって生まれたキンギョの品種は100種を超えていると言われています。
品種によって見た目の色や形態が大きく異なっていますが、いずれも分類学上はすべて「Cyprinus auratus」として扱われています。
明らかに違うサカナのように見えても分類学的には同じだと言うのには非常に驚かされます。