世界には「めちゃくちゃ臭い」魚料理がたくさん存在します。どれが美味しいのか、食べ比べてみました。
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世界一臭い食材!?シュールストレミング
皆さんは「世界一臭い食材」をご存知でしょうか。「臭い」の定義次第とも言えるかもしれませんが、一般的にはスウェーデンで作られている「シュールストレミング」を挙げることが多いです。
シュールストレミング(提供:Photo AC)シュールストレミングとは「酸っぱいニシン」という意味で、ニシンの仲間の魚を塩水中に漬け込み、熟成させることで作られます。水中で発酵することで強烈なにおいを発する状態になったニシンを、さらにそのまま缶詰にすることで嫌気発酵が進み、猛烈なにおいを放つようになります。
食べてみると、そのにおいは「真夏に数週間放置した三角コーナー」そのもの。ニンニクや玉ねぎ、白菜が悪くなったようなにおいで、そのままでは口にするのも躊躇われます。
しかし塩水で表面の臭い汁を洗い流し、パンや玉ねぎ、じゃがいもとともに食べると、アンチョビのような強い旨みが感じられます。スウェーデンのお酒「アクアビット」とともに頂けば最高です。
アンモニアが目に染みる! ホンオフェ
このシュールストレミングに次いで2番目に臭いと言われるのが、韓国の「ホンオフェ」。日本語でエイの刺身という意味ですが、ただの刺身ではありません。
ホンオフェ(提供:Photo AC)軟骨魚類であるエイは体内に浸透圧調整のための尿素を保持しており、死ぬとこれが酵素などの働きでアンモニアに変わります。ホンオフェのうち「熟成バージョン」のものはこのアンモニアが大量に含まれるようになった状態のエイの身を刺身にしたものです。
噛み締めるとそのアンモニアが口腔いっぱいに広がり、思わずむせてしまいます。しかしサンチュやサムギョプサル、キムチと共に包んで食べるとその強烈な風味が料理全体に良い個性を与え、マッコリとの相性が抜群です。
日本も負けていない! くさや
さて、我が国にもこれらに負けない強烈なにおいを放つ魚料理があります。そう、くさやです。
くさや(提供:Photo AC)くさやは「くさや液」という発酵した塩水に魚をつけてから干して作る干物の一種です。くさや液もシュールストレミング同様に嫌気発酵の力で強烈なにおいを放っており、そのにおいは慣れるまではとても食べ物のそれに思えません。
しかしこのくさや液はそれ自体が強烈な旨みを持つとともに、含まれる酵素が魚のタンパク質を分解し更なる旨みを生み出します。それゆえにくさやは通常の干物と比べてより旨みが強く、慣れれば病みつきになってしまう味なのです。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>



