海釣りでは「まずは潮を見る」のが定番である。潮汐表を確認し、大潮や中潮を狙って釣行する人も多いだろう。しかし、大阪湾でライトゲームを続けていると、「今日は潮は最高なのに釣りにならない」という日が少なくない。その原因の多くは風である。特に0.5~1.5g程度のジグヘッドを使うライトゲームでは、潮以上に風向きや風速が釣果を左右すると感じる場面が多い。今回は、夏の大阪湾で筆者が風を重視する理由について書いてみたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
風が釣りへ与える影響
ライトゲームは軽量リグを扱う釣りである。
0・5gや1g前後のジグヘッドでは、わずかな風でも飛距離が落ち、ラインが大きく流されてしまう。狙ったコースへ入らなかったり、沈めたいレンジまで届かなかったりと、思うようにルアーを操作できなくなる。
さらに風でラインが膨らむと、魚からの小さなアタリも感じ取りにくい。メバルやアジ、カサゴの繊細なバイトは、ラインテンションが乱れるだけで分からなくなることも珍しくない。
風のせいでバックラ(提供:TSURINEWSライター井上海生)夏の大阪湾は日中の気温上昇によって海風が強まる日も多く、夕方から急に吹き始めるケースもある。釣り場へ着いてから「今日は思った以上に風が強い」と感じた経験がある人も多いのではないだろうか。
だからこそ、ライトラインを使う釣りでは風を軽視できないのである。
潮が良くても苦戦する日
潮回りが良ければ必ず釣れるわけではない。
筆者も何度か、大潮や中潮の時合を狙って釣行したにもかかわらず、強風でまともに釣りができなかった経験がある。潮は動いている。しかしルアーが流され、ラインは風で大きく膨らみ、何をしているのか分からない。これでは魚以前の問題である。
逆に小潮でも風が穏やかなら、軽量リグを思い通りに操作できる。ボトムをふわふわと漂わせたり、壁際を丁寧に通したりと、自分のイメージ通りの釣りが成立する。
結果として、小潮でも十分釣果が出ることは珍しくない。もちろん潮は重要である。しかしライトゲームでは、「良い潮を生かせる状況かどうか」を決めるのが風だと感じる場面が非常に多い。
風を味方につけるか否か(提供:TSURINEWSライター井上海生)風向きを読む意味
風は強さだけでなく向きも重要である。
例えば追い風なら飛距離が伸び、軽量ジグヘッドでも狙ったポイントまで届きやすい。ラインスラックも比較的管理しやすく、自然なフォールを演出しやすい。
一方、真正面から吹く向かい風では飛距離が大きく落ち、ラインも煽られるため、かなり釣りづらくなる。横風も厄介ではあるが、立ち位置やキャスト方向を少し変えるだけで対応できる場合も多い。
筆者は釣り場へ着くと、まず風向きを確認し、「どちら側の護岸なら追い風になるか」「風裏へ移動できないか」を考えることが多い。ポイント選びは潮だけで決めるのではなく、風向きも合わせて判断した方が快適に釣りができる場面は確実に増える。
大阪湾は護岸や港が数多く存在するため、少し移動するだけで風の当たり方が大きく変わることも珍しくない。
釣行前に確認したいこと
最近では天気予報アプリで風向きや風速まで簡単に確認できるようになった。筆者も潮汐表を見る前後には、必ず風予報にも目を通している。
「風速5mだから厳しい」と決めつけるのではなく、どの方向から吹くのか、釣り場では追い風になるのか向かい風になるのかまで確認すると、当日の立ち回りがかなり組み立てやすくなる。
そして夏はもう一つ注意したいことがある。それが熱風である。日中に熱せられた空気が夕方以降も残り、ぬるい風が吹き続ける日は、体力の消耗が想像以上に激しい。風が吹いているから涼しいとは限らず、むしろ熱風によって汗が止まらず、水分不足や熱中症のリスクが高まることもある。釣果だけではなく、安全面でも風は重要な要素なのである。
夏の熱風は釣りの大敵(提供:TSURINEWSライター井上海生)大阪湾のライトゲームでは、潮だけを見て釣行を決めるのは少しもったいない。軽量リグを扱う以上、風向きや風速は釣りそのものの成立を左右するほど重要な条件になる。良い潮でも強い向かい風なら苦戦し、穏やかな追い風なら小潮でも快適に釣りができることは少なくない。
今年の夏は潮汐表だけではなく、風予報にも目を向けながら釣行計画を立ててみてほしい。釣りやすさが変われば、釣果もきっと変わってくるはずである。
<井上海生/TSURINEWSライター>


