キャッチ&リリース派アングラーは魚の調理が苦手? 経験とよく切れる包丁が必要か

キャッチ&リリース派アングラーは魚の調理が苦手? 経験とよく切れる包丁が必要か

釣り人にとって魚を釣ることはもちろん楽しい。しかし釣った魚を持ち帰り、自分で調理して食べるところまで含めて釣りの魅力だと思っている人も多いだろう。筆者もリリースメインではあるが、考え方としてはそのうちの一人である。ただ正直に言えば、釣りと調理はまったく別の技術だ。魚は釣れても上手く捌けるとは限らない。むしろ失敗の方が多いかもしれない。今回はそんな釣魚調理における失敗談と、そこから感じていることを語りたい。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)

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井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

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レシピ その他

釣るのと捌くのは別

釣りを始めたばかりの頃は、魚さえ釣れれば美味しく食べられると思っていた。しかし現実はそんなに甘くない。

魚を釣る技術と魚を捌く技術は完全に別物である。例えばメバルを狙って釣ることができても、三枚おろしが上手にできるとは限らない。アジを何十匹釣れても、綺麗な刺身を作れるわけではない。

実際、筆者も最初の頃は散々だった。骨に身を大量に残してしまったり、皮を剥ぐ途中で身を削ってしまったり、気付けば食べる部分より捨てる部分の方が多いのではないかと思うこともあった。

釣りの技術は釣り場で身に付く。しかし調理技術はキッチンでしか身に付かない。当たり前のことだが、それを実感するまでにはかなり時間がかかった。魚を釣った瞬間に終わりではなく、そこからもう一つの勝負が始まるのである。

キャッチ&リリース派アングラーは魚の調理が苦手? 経験とよく切れる包丁が必要か釣ることはできても……(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

包丁問題

失敗の原因として大きいのが包丁である。

もちろん腕前の問題もある。しかし切れない包丁は本当にどうしようもない。魚の身は思った以上に柔らかく、切れ味が悪い包丁では押し潰してしまう。

筆者も何度も経験している。刺身を引こうとしたら断面がボロボロになる。皮引きの途中で身まで持っていかれる。骨沿いを切るつもりが身を大量に削ってしまう。

キャッチ&リリース派アングラーは魚の調理が苦手? 経験とよく切れる包丁が必要か皮が引けないのは包丁のせい?(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

そのたびに自分の腕の悪さを嘆いていたが、ある程度まともな包丁へ替えてからは状況がかなり改善した。

もちろん高級な包丁である必要はない。しかし最低限の切れ味は必要だと思う。釣り道具にはお金を掛けるのに、包丁は何年も研いでいない家庭用を使う。これは釣り人あるあるかもしれない。

魚料理を楽しみたいなら、包丁への投資は思った以上に効果が大きいはずだ。

経験不足は隠せない

そして結局のところ、一番大きいのは経験だと思う。

魚を捌く作業は誤魔化しが効かない。動画を見て知識を得ることはできる。しかし実際に包丁を握って魚へ向き合わなければ上達しない。

筆者もメバル、アジ、カサゴ、チヌ、シーバスなど様々な魚を捌いてきたが、魚種によって感覚はかなり違う。身質も違えば骨格も違う。

最初は時間ばかり掛かる。キッチンは鱗だらけになる。身はボロボロになる。それでも数をこなしていくうちに少しずつ改善していく。

例えばアジ一匹を捌くのに20分近く掛かっていた頃もあった。しかし今ではかなり短時間で処理できるようになった。

キャッチ&リリース派アングラーは魚の調理が苦手? 経験とよく切れる包丁が必要か何度も泣いた調理(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

もちろんプロには遠く及ばない。それでも昔の自分と比べれば確実に進歩している。釣りと同じで、結局は経験値が物を言う世界なのである。

失敗も釣りの一部

最近は失敗しても以前ほど落ち込まなくなった。刺身が綺麗に切れなかった。皮引きで身を削り過ぎた。骨を残してしまった。そんな失敗は今でも普通にある。

しかし考えてみれば、釣りも失敗の連続である。根掛かりする。魚をバラす。群れを外す。坊主を食らう。調理だけが特別ではない。むしろ失敗を繰り返しながら少しずつ上達していく過程こそ、釣りの楽しさの一部なのではないかと思う。

完璧な刺身を作れなくても魚は美味しい。多少見た目が悪くても、自分で釣った魚には特別な価値がある。そして次回はもっと上手くやろうと思う。その繰り返しが経験になる。

釣魚料理は奥が深い。魚を釣る技術だけでは完成しない世界である。だからこそ面白いとも言える。包丁の切れ味を見直し、魚を捌く回数を増やし、また失敗する。そして少しだけ上達する。

おそらく筆者の調理失敗記録はこれからも続くだろう。しかしそれもまた釣りの一部である。釣るところから食べるところまで含めて楽しむ。それが釣り人の特権なのかもしれない。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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