ライトゲームの世界では、釣れる魚の種類が非常に多い。アジ、メバル、カサゴ、チヌ、小型回遊魚など、その日の状況によって対象魚が次々と変わるのも魅力である。ただ、釣り人として魚を見ていると、釣りやすさとは別に気になる基準がある。それが一般にどれくらい流通しているか、つまり食卓でどれだけ見かける魚なのかという点である。そう考えていくと、ある魚がかなり上位候補に浮かんでくる。キジハタである。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
メジャーなターゲットはアジ・サバ・イワシ
スーパーへ行けば毎日のように並んでいる魚もあれば、高級店でしかほぼ見かけない魚もある。そしてライトゲームの対象魚の中には、釣り人にとっては身近なのに、一般流通ではかなりレアな存在も多い。
まず一般的な大衆魚を見てよう。アジはその代表格である。スーパーでは一年中見かける魚であり、価格も比較的手頃である。サイズや産地で差はあるが、日常的な食卓の魚という印象が強い。
寿司屋でも定番(提供:TSURINEWSライター井上海生)イカ類もそうである。もちろん高級な種類もあるが、全体として見れば比較的身近な存在と言える。さらにサバやイワシなどの回遊魚も、非常に流通量が多い。
安価なイカ寿司(提供:TSURINEWSライター井上海生)つまり、数が多く漁獲効率の高い魚は、基本的に価格も落ち着きやすい。これは当たり前の話である。釣り人としては貴重な一尾でも、世間全体で見ると大量流通している魚も少なくない。
もちろん、それが悪いわけではない。むしろアジやイカは釣っても食べても優秀な魚である。しかし、レア度という視点になると話は変わってくる。
根魚は高級魚の存在感あり
一方で、根魚には明らかに高級魚らしい存在感がある。
メバル、カサゴ、ハタ類。このあたりは市場でも価格が高めになりやすく、料亭や専門店で見かけることも多い。釣り人からの人気が高い理由も、そのあたりにあるのだろう。
特に根魚は成長が遅い種類も多く、回遊魚のように大量に獲れる魚ではない。しかも岩礁帯や複雑な地形に付くため、効率良く大量確保することも簡単ではない。
その結果として、市場価値も上がる。つまり釣り人目線では比較的身近でも、一般流通では意外と希少寄りの魚になるのである。
特にメバルなどは、釣り人には定番魚である一方、日常のスーパーではそれほど並んでいない印象もある。
隠れた高級魚メバル(提供:TSURINEWSライター井上海生)1番はキジハタか?
そして個人的に最上位候補として考えてしまうのがキジハタである。
とびっきりレアなキジハタ(提供:TSURINEWSライター井上海生)もちろん超高級魚は他にも存在する。しかしライトゲームで比較的狙える魚の中で考えると、キジハタはかなり特殊な位置にいる気がする。
まず魚影依存が非常に強い。場所によっては普通に釣れるが、いない場所では本当に出ない。大阪湾では決して簡単な魚ではなく、日本海側など魚影の濃い地域との差もかなり大きい。
さらに、狙って再現する難しさもある。メバルやアジならある程度パターン化できる部分もあるが、キジハタは個体数そのものに左右されやすい。
キジハタは滅多に見かけない
そして漁業面でも特徴がある。複雑な根周りを好むため、漁網で効率良く大量に獲れる魚ではない。だから市場でも比較的高値を維持しやすい。
実際、スーパーで普通にキジハタが並んでいる光景はあまり見ない。見かけても価格に驚くことが多い。
そう考えると、ライトゲーム対象魚の中ではかなりレア寄りの存在なのではないかと思う。
根魚の食味は釣り人の特権?
根魚の魅力は、単純に高級だからという話ではない。釣る難しさがあり、さらに食べても美味しい。その両方を持っていることが大きい。特にキジハタは刺身、煮付け、鍋、どの料理でも非常に評価が高い。メバルやカサゴも同様である。白身で上品な味を持ちながら、しっかり旨味がある。
そして何より、自分で釣った魚という要素が加わる。市場で高値が付いている魚を、自分で探して釣って持ち帰る。その満足感はかなり大きい。釣る楽しさと食べる楽しさ。その両方を味わえるのは、根魚ならではの魅力かもしれない。
スーパーで毎日並ぶ魚ももちろん良い。しかし、たまにしか出会えない一尾には、また別の価値がある。ライトゲームの中でもキジハタは、その特別感を強く持った魚なのだと思う。
<井上海生/TSURINEWSライター>


