新しい年を迎えようとしている今(本記事を執筆している時点)、私は2024年に残してしまった心残りがあります。それはズバリ「もっとサメを食べたかった!」ということです。
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)
もっともっとサメを食べたい!
2024年は様々なサメに出会うことができました。
標本にした種類では、ホシザメやアオザメ、ネズミザメといったサメたち。みんな個性が強く、骨だけで見ても、その生態的特徴の豊かさを知ることができ、とっても興味深いことをたくさん学びました。
また、水族館で出会ったと言えば、大好きなシロワニや、個人的に一番かわいいと思っているトラフザメ、生きている姿を生で見れて感動したヨシキリザメなど。
どれも有名どころのサメではありますが、見れば見るほど、もっと知りたいと思える魅力が詰まっている生き物で、水槽の壁越しながらも出会いに感謝しました。
サメ肉は美味しい
でも、まだ心残りがあるのです。
自分は少し前までかなり食が細く好き嫌いも多かったので、新しい食材に挑戦したり、食べたことのない料理に手を出してみたりということがほとんどありませんでした。なので、水族館や博物館でサメ肉を使ったメニューを見かけても、食べることがなかったのです。
しかしこの1年、様々な場所でサメ肉を食べる機会に恵まれました。実際に食べると分かりますが、サメ肉って、とっても美味しいんです!
もちろんサメの種類によって身の特徴は様々です。だからこそ、もっといろんな種類のサメを食べてみたい……!!
東京3大サメのうちの一種「シロザメ」
シロザメはメジロザメ目ドチザメ科に属するサメで、東京湾でよく捕獲される種の中でもメジャーな種であることから、東京3大サメのうちの一種とされています。
サメと言われて想像するような、3mも4mもある大型のものではなく、全長は1m前後のものが多いです。体が大きく恐れられることも多いメジロザメ科のサメに対して、ドチザメ科のサメたちは軒並みこんな感じです。
基本的に北海道以南の海ならどこにでも生息しているとされ、シロザメの入手は比較的簡単だと思われます。なにより、シロザメは非常に美味であるとされているサメなんです。
シロザメは練り物の原料に
水揚げされるシロザメは練り物に使用されることも多いらしく、サメの中でも特有のアンモニア臭が出ずらく、淡白で柔らかく、食べやすいと言われています。
私が住む関東では食卓に並ぶことも、スーパーや魚屋さんで販売されることもほとんどありませんが、関西では比較的普通の魚として扱われているそうで、探せばどこかで食べられるのではないかと思います。
家庭料理としては「ふかの湯引き」などが浸透しており、湯がいて皮を削いだホシザメを三枚におろし、からし酢味噌をつけていただく一品なんだとか。めっちゃ美味しそう!
フカヒレだけじゃない「ヨシキリザメ」
ヨシキリザメはメジロザメ目メジロザメ科に属するサメで、真っ青の美しい肌色とスレンダーな姿が美しい、比較的メジャーなサメです。
論文などではお馴染みのサメではありますが、飼育の難しいサメとしても有名。長期間にわたり飼育することのできたケースは宮城県にある「仙台うみの杜水族館」のみだといいます。
フカヒレの原材料としても利用
全国の海でみられているサメですが、長距離移動を重ねながら生活しているとされており、主に宮城県気仙沼市で水揚げされています。
フカヒレの原材料としてもよく利用されている種ではありますが、ヒレ以外にも身の味の評判も高く、こちらも練り物として利用されています。

家庭料理として食卓に出ることはあまり見たことがありませんが、気仙沼市ではサメの加工食品開発が非常に活発で、インターネットなどでも様々な商品が購入可能。そちらを取り寄せて是非食べてみたいですね。